こんにちは。四国支部の池田です。
常磐自動車道を北上して先ずは相馬市へ。
同地を治めた相馬氏の祖といわれる平将門が始めた武術訓練に起源をもつ、
勇壮な騎馬武者達が繰り広げる戦国絵巻「相馬野馬追」で有名な地で以前から
訪れてみたかったので漸く念願が叶いました。
JR相馬駅や相馬氏代々の氏神として崇敬され天之御中神を祭神としている
相馬中村神社のある中心部(海岸から約5㎞)は閑静な街並でしたが、日本百景
および白砂青松百選の選定も受けている松川浦(砂州により太平洋と隔てられた
南北5 km・東西3 kmの南北に細長い入り江(湾))では、漸く堤防が繋がり、
クロマツ植栽による海岸防災林再生の取り組みが行われていました。
当日は晴天に恵まれ風もなく海も穏やか。
六年前この海が恐ろしい姿に変わったことが
信じられない、静かで心和む風景でしたが、
港の近くに数本のマツと新しい白壁の建物が…。
気になったので立ち寄ってみると「伝承鎮魂祈念館」の看板が掲げてあり、
相馬市の震災前の原風景や震災の記録などを、写真や映像で見ることができ、
震災で得た経験や教訓を次世代に語り継いでいくための施設でした。
相馬市では原釜・尾浜地区などをはじめ458名の尊い命が失われたとのことで、
犠牲となられた方々の御冥福を祈念する真心の込もった展示で、
ぜひ多くの方に見ていただきたいと思いました。
一時間ほど見学して周辺のクロマツを撮影していると…、んッ⁉ マツではない何かが!
近寄って説明版を読んでみると…、
「奇跡の藤」!
今年3月11日に設置された説明版から、市民の方々の藤に寄せる熱い想いを感じました。
筆舌に尽し難いダメージを私達に与えた自然ですが、生きる人々に希望を与えるのも自然。
一日も早く再び憩いの場となることを願いながら、相馬市を離れて名取市に向かいました。