2012年8月17日

森林害虫

  • 本部スタッフ
  • 本部・啓発普及部 「海岸林再生プロジェクト」担当の吉田です。京都に出張しました。

    途中、岐阜南部でも京都でも、真夏なのに何故枯れているの?と思ってしまう 噂の「ナラ枯れ」を随所で見ました。日本海側で特に猛威を奮っています。 古都の寺社などでは倒木による損失も出ています。
    カシノナガキクイムシという5mmぐらいの日本に元から在来する甲虫がナラ類や シイ・カシ類の 大径木・老齢木につきます。老齢になり樹皮が薄くなると入り込まれやすいそう です。社会が木を使わなくなって、新しい世代に更新されなくなったことが大きな原因 と言われています。  
           
    これは福井・滋賀県境の「マツ枯れ」です。 日本全国どこでも大被害に見舞われてきましたが、苦闘の末、現在は多少沈静化 しています。 しかし、新たに北上し、青森県境の防御ラインを突破したとも聞きました。 外来の線虫(マツノザイセンチュウ)をマツノマダラカミキリが媒介することで マツを枯死させます。

    海岸林再生に取り組んでおりますが、苗には苗の、老木には老木の、それぞれの 病害虫が木々に襲い掛かります。 海岸林の育苗にあたり、去年の11月に宮城県農林種苗生産事業者登録講習会を 受けましたが、その際、「森林害虫」はおよそ400種類と聞きました。

    「キモい」と言って逃げ回っている間はないですね。害獣もいますし。 昔からいるものが多いのですから、共存できる状況をつくることが求められてい ると思います。
    しかし、実態はそんな甘いものでなく、対策には大変な苦労がなされているのです。

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