国・テーマ SDGs

スリランカ

「子供の森」計画を中心に進める持続可能な地域づくり

1970年代、世界的な食糧不足や石油価格の上昇などにより、食糧の自給化を余儀なくされたスリランカでは、農業技術や人材育成の必要性が叫ばれるようになりました。そこでオイスカでは、1972年より同国に開発団員を派遣。野生の象やイノシシが生息するジャングルを切り拓き、地域住民と寝食を共にしながら、農場開発と技術指導を展開。また1971年より、同国からの訪日研修生の受け入れも始め、農業人材の育成や技術の普及に努めてきました。さらに、オイスカにとってスリランカとは、1980年にコロンボで開催した第7回アジア太平洋地域青年開発フォーラムにおいて、アジア・太平洋緑化宣言をし、各国での植林活動をスタートさせた記念すべき国でもあります。1993年からは、学校単位での緑化や環境教育に取り組む「子供の森」計画の活動も開始しました。

2011年には、首都コロンボを拠点としていた事務所をクルネーガラ県に移し、苗床や集会施設などを設置し、地域からの緑化の要請に応えられる体制を整えました。新たな活動の拠点として活用するとともに、国内外から少しずつ資金を集めて研修センターとしての設備を整えています。

現在は、こちらの事務所/研修センターを拠点に、日本での研修を受けた研修生OBがコーディネーターとなり、「子供の森」計画を中心とした活動を推進。累計350以上の学校が参加するなど広がりを見せるとともに、農薬や化学肥料に頼らずに家庭での野菜づくりを普及する「ホーム ガーデニング プログラム」など緑化に加え、地域ニーズに合わせた取り組みを展開しています。

人口
2,194万人(2020年10月IMF推計値)
一人当たりのGDP
2,678USドル(同)
森林率
33.7%(2020年FAO公表値)