海外ツアー派遣事業(海外ボランティアツアー)

新たな絆を生み出す 海外ボランティアツアー

 オイスカが各国で展開するプロジェクトは、たくさんの会員・支援者の皆さまのご協力によって実現しています。日頃からご支援くださっている皆さまに、ぜひ海外の現場を肌で感じていただきたい、そんな願いから海外ボランティアツアーの企画が始まりました。

 これまで多くの参加者が現地を訪問し、植林体験やプロジェクト地の住民との交流を通じて、相互に理解を深め、新しい絆が生まれています。国境を越えて、人々が協力しながら、皆のふるさとである地球を守り育てる第一歩となるような体験の機会となることを目指しています。

■事例:植林フォーラム(静岡県支部→モンゴル)

 静岡県支部は2010年より、モンゴルでの植林フォーラムを企画、緑化活動を開始。2019年まで毎年回を重ね、参加者は10年間で延べ182名、植栽本数は9千本を超えました。

 また、支部の訪問をきっかけに10〜15年の活動地となったドルノゴビ県とは、静岡県との間で友好姉妹都市提携が結ばれ、交流事業や他の民間団体との連携も持たれるなど、同国の緑化活動のみならず新たな友好を結ぶ成果にもつながっています。

2019年植林フォーラム10周年を迎えたことを記念し、「静岡県支部モンゴル訪問10周年記念式典」が開催。環境観光大臣とブルガン県知事より支部に感謝状が贈られた

■事例:森林・林業専攻高校生国際交流事業(国土緑推森林林業高校生→インドネシア)

 国土緑化推進機構が企画する「森林・林業専攻高校生国際交流事業」において、インドネシアのスカブミ研修センターでは、2016~19年度、日本の高校生の受け入れを行いました。この取り組みは、長年同国で農業研修や環境保全活動に取り組むオイスカの現場を「日本の高校生の学びを深め場に」という意向を受けて実施されたものです。

 参加した高校生は、センターの施設見学や、スタッフ・研修生らと共に農業実習や植林活動などを行うほか、現地の高校生との交流やホームステイなどを体験。同世代間の交流は、国境を超えた友情を育むきっかけともなっています。また、引率した教員からは、日本の林業を取り巻く特殊性から「学校では、生徒たちは木の伐採方法は学んでも木を植える機会はない。今回、植樹作業をはじめ貴重な体験ができた」といった感想も聞かれています。

■事例:海外ボランティアツアー(茨城県推進協議会→フィリピン・ネグロス)

 茨城県推進協議会では、1986年からフィリピン・ネグロス島への支援活動を開始。これまで、デイケアセンター(保育所)の建設や、小・中学校への鍵盤ハーモニアやリコーダーなどの楽器寄贈などを行ってきました。また、日比青年交流センターや武道場の建設、陸上競技場の整備も実施。

毎年ネグロス島へのボランティアツアーを行い、植林活動のほか、支援先を訪問し、現地との交流を深めています。

2019年2月17日に開催した第1回ネグロス大学柔道大会の様子。茨城県推進協議会では、剣道・柔道などを通したスポーツの振興にも取り組んでいる