2021年10月19日

フィリピン北部を襲った台風の被害

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  • 本部・啓発普及部のグラゼンです。

    先日、10月11日にフィリピン北部を襲った台風「Maring」について、オイスカ・アブラ研修センターのデルフィン・テソロ所長から、写真とレポートが届きました。フィリピンは、今年多くの台風が襲来しており、今回の台風は今年13番目、10月に入ってからは、2番目になります。

    台風Maringは、激しい豪雨を伴い、アブラ州を含むフィリピン北部において、洪水などの被害をもたらしました。アブラ研修センターも、数ヵ月後に収穫を予定していた田んぼが被害を受け、センターの近くにある低地の村は洪水に見舞われました。村の人々は、畑や家畜(牛やヤギなど)などを残して急いで避難しなければならず、水が引いてから戻ると、いたるところで家畜が死んでいるのがみられました。

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     これを受けて、テソロ所長の発案により、センターでは緊急支援として、今回被災した人々に2日分の食事を提供しました。また、必要な物資やセンターで育てた米なども配布する準備を行っています。

    スタッフや研修生による炊き出し
    スタッフや研修生による炊き出し

    私は、数年前に今回被災した地域を訪れており、住民にも会ったことがあります。その際、彼らに、村の立地が洪水に脆弱なことを分かっているのに、どうして安全な場所に移住しないのかを尋ねました。すると彼らは、両親から受け継いだ土地を捨てることはできないと答えました。私は、この答えに大きな衝撃を受けました。

     私もフィリピン人ですが、自分の国の人々が被災し、苦しんでいる様子を目の当たりにするのは、とても辛いです。私自身、台風被害の多いフィリピン北部の農村地域で育ち、家族や地域の人々が苦労していた様子を覚えています。当時は、台風により全ての電柱が倒され、一ヵ月近くも電気が使えなかったということがよくありました。現在は、ここまでのことはないと思いますが、まだ災害に弱い地域はたくさんあります。フィリピン人だけでなく全ての人々が、災害に対して、より安全で安心して暮らせるようになって欲しいです。

     

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