2022年2月1日

〜あれから1年〜ミャンマーの人々に寄り添い、支える活動を続ける

  • 本部スタッフ
  • 【あの日から。。。】

    2022年2月1日で、ミャンマーで起きた政変から1年が経過しました。その後も事態は改善する兆しが見られず、国内の社会・経済の混乱も長期化し、ミャンマーの人々は様々な困難に向き合いながらの生活を強いられています。国連は声明で、この1年で人道危機が深刻化し人道支援を必要とする人が人口の約4分の1にあたる1440万に上ると警鐘を鳴らしており、特に食料や医療、教育などが行き届かない困窮した人々への国際的な支援の必要性を訴えています。ただ、日本国内でもミャンマーからの情報は減り、またSNSなどでの発信が自由に出来ない環境の中、現地の人々が置かれた状況は益々分かりづらくなっているのが現状です。

    【困窮する人々へ支援を届けるため】

    私たちが活動している農村地域でも、長引くコロナ禍と政変による食料や燃料の価格高騰、現金不足、収入減などの様々な困難により多くの住民が困窮していると、支援を求める声が現地スタッフより寄せられました。治安は安定せず、現地スタッフ自身も厳しい状況にありましたが、「長く活動してきた地域住民の力になりたい」との彼らの思いに応え、日本からの支援を検討することにしました。昨年の7月〜9月、「ミャンマー支援・緊急募金」として全国に呼びかけ、国内外の850名を超える方々から約1400万円を超える募金が集まりました。この募金を元に、オイスカは現地で困窮している人々の生活を支える支援活動を開始しました。

    【微力だけど無力ではない】

    オイスカは、農村地域に拠点を構え、長らく地域住民のニーズに耳を傾けながら様々な活動を行ってきました。今回の支援も、現地調査を踏まえ、まずは特に困窮している世帯の栄養失調や飢餓状態の人が増加するのを防ぐため、緊急の食糧支援を数ヶ月にわたり実施しました。支援を受けた住民からは、「困窮している状況下で、日本の人々から温かい支援の手が差し伸べられたことに涙を流しながら感謝する姿も見られた」との報告が支援活動に従事した現地スタッフからありました。その後、次の支援として農村地域の主産業である農業の再建に向けた支援を開始しています。この地域は元々環境条件が厳しく、主な生計手段である農業をする上で様々な困難が伴います。今回、住民たちの生活を支える活動として、持続可能な農業生産の技術指導や資材供与、小規模融資などの支援を行い、自ら再建の道を歩めるように支える計画です。私たちの役割は、微力かもしれませんが、住民自らが前に歩みを進められるよう、現在の課題に手を差し伸べる事だと考えています。

    【現地での支援の難しさ、現地スタッフの奮闘】

    現在、大半の支援団体が、現地での活動場所、支援内容などの詳細について一般公開をしていません。これは、ミャンマーでの支援活動を通じて、現地スタッフや対象住民の安全が脅かされる可能性があるためです。オイスカでも、支援活動の詳細な情報については一般公開しておりません。そのような厳しい環境下ではありますが、現地スタッフは日本の皆さんからの頂いた善意を責任を持って届けるため、日々奮闘しています。引き続き、皆様からの応援よろしくお願いいたします。

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