2021年8月5日

【クーデターから半年】ミャンマーの人々はいま「二重の困難」に苦しんでいます。引き続き関心をお寄せ下さるようお願いします。

  • 本部スタッフ
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    農家のおじさん ©︎いり

    本部・海外事業部の藤井です。

    8月1日、ミャンマーで軍事クーデターが起きてから半年を迎えました。
    日本同様、ミャンマーでも新型コロナウイルスの感染拡大が急速に悪化しており、5月末時点で1日100人程度だった感染者数が、7月後半には5000人前後に急増していると報告されています。また、1日の死者数は平均で300人に上っており、多い日には400人に迫る日もあるそうです。地元メディアでは、医療体制が完全に麻痺し、実態を正確に把握できておらず、実際には発表数の数倍の死者数が出ている深刻な状況だとの報道もあります。
    現地のスタッフに状況を確認したところ、

    「オイスカのスタッフに感染者は出ていません。ただ、研修センター近隣の村々でも感染者が連日報告されており、感染が確実に広がっているのを実感します」

    「センターが位置する郡内のある村では感染者数が急増し、村全体が移動制限の対象となりロックダウンが行われています。対象村には入ることも出ることも出来ません」

    など、深刻な様子を報告してくれました。

    2月から続く軍政による政権奪取後の国内の混乱について、日本でも連日報道されていましたが、今はほとんど目にしなくなりました。しかし、市民との衝突が激化するなど全く改善の兆しが見られず、長引くコロナ禍とあわせ、ミャンマーの人々はいま「二重の困難」に苦しんでいます。

    オイスカ研修センターでは主としてセンター内の農業、畜産、食品加工などの活動を継続しながら、地域の状況把握に努めています。支援を必要とする人たちがたくさんいるのは分かっていますが、情勢がもう少し落ち着くまでは、支援活動開始は困難だというのが現時点の判断です。最適な時期を見極めながら、支援内容を検討し、対応をしていきます。

    そして、今回のミャンマー支援・緊急募金について、1997年に開所した第1研修センター(農村開発研修センター)のスタッフ代表から、メッセージが届きましたので、以下にご紹介します。さまざまな困難に負けずに頑張るスタッフの率直な言葉です。

     

    【現地スタッフの声】第1研修センターのスタッフ代表から

    (文章下の再生マークをクリックすると音声を聞くことができます)

    皆様、こんにちは。オイスカミャンマー研修センターのスタッフです。ミャンマーは昨年から今まで、ずっとコロナと政治のことで、国民たちはいろいろな問題が出て、大変困っています。それで、日本のオイスカ本部はミャンマーを手伝う気持ちで、募金を集めることを聞いて、大変うれしいです。オイスカ研修センターは、コロナで研修することができません。それで、センターがやっている地域開発の活動、豚の人工授精、学校の植林、小規模融資などのことは、コロナで2ヶ月間休みになっています。(注:ここ最近の新型コロナウイルスの再拡大で、最近2ヶ月間は上記活動を停止している)

    オイスカ研修センターがある場所は、環境が厳しいですから、村の生活は難しいです。ですから、仕事するチャンスがなかなかできません。村の人達の収入があまりないです。毎日の村の人の料理は、肉と魚を考えられずに、あるものロサリー(葉物の野菜)、空心菜、豆などを食べています。ですから、ミャンマーの人の生活がよくなるために、皆さんのご協力よろしくお願いします。日本の皆様にいつも感謝を申し上げます。

     

    7/15に開催した「ミャンマー農村の現状報告会」でお届けしたメッセージはこちら(←クリック)内からお聞きいただけます。

     

    ミャンマー支援・募金について、7月1日の開始以来、多くの皆さまにご賛同頂いており、本当にありがとうございます。

    オイスカは今回の募金にご協力くださった皆様の思いを受け止め、いただいた浄財を通じて現地の人々をしっかりと支えていきます。

    引き続き9月末までミャンマー支援・緊急募金に取り組んでいきますので、みなさまのあたたかいご支援とご協力、宜しくお願いいたします。

    ミャンマー支援・緊急募金の募金の詳細などはこちら↓ 

    オイスカのミャンマー支援のための緊急募金

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