ミャンマー駐在代表でバングラデシュのサポートもしている小杉辰雄さんからレポートが届きました!
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新型コロナウイルス感染症流行下の5月20日、大型のスーパーサイクロン「アンファン」がバングラデシュに上陸、マングローブ植林地域に被害をもたらしました。コロナ感染症と自然災害という複合災害となりました。
UNの当時の報告によると、オイスカがマングローブ植林に取り組んでいるクルナ地域を含め、最も被害を受けたのは9地区で55万667世帯が完全崩壊、10万人が堤防や親せきの家に避難している状況。初期被害額の想定が1億3千万ドルと推定され、橋(200)、堤防(150㎞)飲料水源(220)行政府の損傷が含まれるとのこと。
主な被害は下記の通りです。
■風と高潮による農業・漁業への被害
17万6千haの土地(東京都の約2/3、19の沿岸地域の農業用地の65%)で家畜、野菜に被害。
果樹も数百万本の木が根こそぎ倒壊するなど深刻で、特に夏の果物であるマンゴーやライチへの収穫は絶望的。養魚場の被害も甚大。
大量のがれきや廃棄物で、健康と環境のリスクが残り、避難民の一部は、年齢、性別を問わず、同じ部屋またはスペースに住んでいるため、コロナウイルス感染のリスクは高い状態になっているようです。特に、女性は調理、水収集、薪集めの困難に直面しているとの報告でした。
また、被害を受けたマングローブの回復にも力を注ぐ必要があると記されていました。
バングラデシュでは、コロナ感染者30万人、死者4千人、新規感染者も毎日2~3千人を記録し、予断を許さない状況の中ですが、8月15日、ようやくオイスカの担当者が被災地に赴くことができました。
全ての人への救済はできませんが、目の前の人への限られた支援、寄り添いが何よりも大事だということで、今回は7家族に対し、家屋修理などへの支援を行いました。また、CFP校には手洗い場が設置される予定です。