2022年1月11日

【~「住み続けられる未来のカタチ」リレーメッセージ~】 100年の森づくりをしたい

  • 本部スタッフ
  • ~「住み続けられる未来のカタチ」リレーメッセージ~

    オイスカ60周年に策定した10ヵ年計画、そして冬募金に関連して、
    国内外からのスタッフより、未来に向けたメッセージが集まっています。

    今回は、富士山の森づくりの現場からコメントが届きました。

    リレーメッセージはYouTubeでも公開中! ぜひご覧ください


    <2030年に描く未来> ~森づくりで目指すもの~

    ①天然更新よりも早い森の再生を

    標高が高く厳しい自然条件や、母樹の少ない立地条件であることなどから、自然に任せた天然更新だけでの森林再生では時間がかかります。民間の協力により、早期に森林の公益的な機能の回復を目指します。

    ②統一した森づくり

    それぞれが独自の活動を行い、目標とする森林の姿が異なると森林の公益的機能を十分に発揮することが難しくなります。地域にあった植栽樹種の選択や植栽方法など、技術面で統一した基準を設け、専門家や林業者、企業・団体、行政、地元の人々と一丸となった協働を。

    ③美しい富士山を守るために

    富士山においては、森林の公益的機能を十分に発揮し、景観的にも美しく、生物多様性にも富んだ森づくりがふさわしいと考え、針葉樹と広葉樹の混交林を目指します。

    ④森林について多くの人に知ってもらいたい

    多くの企業や団体が参加することで、森づくりや森の役割について理解する人が増え、富士山だけにとどまらない、森林教育の啓発活動に繋げていけると考えます。

    ⑤森で働く人を元気に!地域を元気に!

    ボランティアだけでは森林再生はできません。その地域で森林に関わって働くプロの力と技術が必要です。民間の資金協力で雇用を促進し、また山村とボランティアなどの交流人口が増加することにより、地域が活性化していくことを目指します。

    <2030年に描く未来のために、今、取り組んでいること>

    活動地付近の天然林から種をとって育てた5種類の広葉樹(ブナ、ミズナラ、ヤマハンノキ、ヤマザクラ、カエデ)の苗、約43000本を地元林業者の指導の元、ボランティアで植樹。10年以上経過した現在も健全な森に育てるための活動を多くの参加企業・団体のボランティアや専門家、行政との協働によって継続しています。

    富士山の過酷な環境に加え、巨大化する台風など様々な自然災害の増加、急激に増えたシカによる食害など、植えた木は日々様々な脅威にさらされています。大きく育った木が強風で一斉に倒れ、1本1本起こす作業なども行っています。年平均700名のボランティアさんに支えられた作業もコロナで中止に。それでも、地元林業者の方々の力を借りてできる限りの作業を進めています。

    また「富士山の森づくり」をきっかけに地域で「香りの事業」が立ち上がり、これまで利用されていなかったシラベの枝葉からアロマオイルの抽出が始まっています。

    「例えば、あなたの寄附で、できること。」

    シカによる食害で植栽木が枯れないよう取付けたネットのメンテナンスや、日の光を遮る枝や木を除伐して植栽木への日照を確保したり、強風で傾いた苗木を起こすなど、さまざまな保育作業に必要な資材の購入をはじめとする活動全般に使わせていただきます。

    【約2000円で】獣害対策ネットのメンテナンスに必要な竹支柱を3セット購入することができます。新しい支柱でネットを支え、富士山の強風や積雪から苗木を守ります。

    【約3000円で】除伐作業などに必要なノコギリを1本購入することができます。

    【約30,000円で】地元林業者に50本のシカ害ネットのメンテナンス作業をしてもらうことができます。林業の生業を応援し、地域の活性化にも寄与できます。

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