こんにちは、海外事業部の中川です。
先日10月26日、山梨県の芦澤養蚕を訪問いたしました。
フィリピンでは、1989年より「ネグロス養蚕普及プロジェクト」が行われていますが、芦澤養蚕では、20年以上も前から、フィリピン(特にネグロス島)出身の研修生を受け入れて下さっています。
芦澤養蚕の芦澤定弘さんは、養蚕業界でとても有名な方で、蚕の新しい品種の取り入れにも試みていらっしゃいます。また、年に数回、自費でネグロス島へ渡航され、以前指導した研修生のもとを周り、養蚕農家の指導をして下さるなど、フィリピン、ネグロス島の発展にも尽力されています。
そんな芦澤さんのもとで、現在学んでいるのは、ラニーロさんとアルマンさん。2人は、今後のネグロス島の発展における重要な存在で、来月まで芦澤さんのもとで研修を行う予定です。日本では養蚕が活発に行われる時期は春から晩秋にかけて4回あり、研修生はその期間、日本の先進的な養蚕方法を習得しています。
今回の訪問では、今後のフィリピンにおける養蚕に関する意見交換を行ったほか、養蚕を行っている倉庫を見学させてもらう機会も得ました。現在は、蚕は飼育されていませんでしたが、養蚕の流れを学び、機械や器具を見せて頂きました。会話の中で、特に印象に残ったことは、芦澤さんが桑の重要性についてとても熱く語られていたことです。長く持続的に養蚕を行うには、桑に無理をさせずに育てていくことが大切だそうです。また、会話の中で、ラニーロさんとアルマンさんが芦澤さんのことを「お父さん、お父さん」と呼んでいたのが心に残りました。一緒に生活する中で、技術だけではなく、養蚕や研修生、ネグロス島に対する芦澤さんの熱い思いが伝わっているのだろうな~と感じました。文化や言語、国を超えて研修生に慕われる、芦澤さん。今回の訪問では、そんな芦澤さんのお姿がとても印象的でした。いつもありがとうございます。これからも、よろしくお願いします!!