国際協力ボランティアの芦田です。
ミャンマーで、星を見た。
研修でミャンマーに行く前から、「ミャンマーでは、星がきれいに見えるかな」と考えていた。私は、桜の花と星空は、いくら見ていても飽きない。何時間でも見ていられるのである。
『徒然草』第137段に、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。」とある。意味は、「花は満開のときだけを、月は雲りがないのだけを見るものであろうか、いやそうではない。」であり、「今にも咲きそうな頃の梢、花が散ってしおれた花びらが点々とある庭などにこそ、見べき価値がたくさんある。」と書かれている。ピーク前やピーク後にある情趣も理解はでき、この章段には共感する。
しかし、やはり満開の桜や満天の星を見ると、圧倒され、心がうばわれる。
私は、単純なのである(笑 。
今年新しく出来た、ミャンマーの第二センターである、チャウマジーセンター。そこは、周りが田んぼに囲まれていて、夜は真っ暗である。そのためか、星が…数限りない星が、私の見上げた空にあった。
40分ぐらいだろうが。ずっと星を見ていた。気づいた時には、19時57分。私は「20時からの点呼が始まる!!」と、慌てて走って行った。鉄砲玉のように。行ったらすでに皆が並んでいて、すぐに点呼が始まった。いけない、いけない。周りが見えなくなるのは(汗 。
第一センターであるイェサジョのセンターでも、星を見た。私はそこで、オリオン座を見た気がした。正確には、台形を二つ合わせたような、砂時計のような星座を見たのだ。日本に帰って来て調べると、オリオン座の一部に砂時計のような形があるから、「私が見たのはオリオン座かな」と思った。しかし、オイスカの月光天文台の人に話を聞くと、「9月のミャンマーで夜に、オリオン座は見ることは出来ない。」と言っていた。…。私は、オリオン座の幻を見たのだろう(笑 。
ちなみに、ミャンマーのスタッフやカンボジアの研修生から聞いた話なのだが、ミャンマーやカンボジアも日本と同じで、「月にはうさぎがいる」と考えるそうだ。ミャンマーでは、月にうさぎだけではなく、おじいさんもいると言う。
今日は、心に移りゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくってみた(笑 。(『徒然草』序文からの引用)