海岸林担当の吉田です。
宮城県北部、大崎市には、1995年(平成5)からフィリピンの「養豚」技能実習生(3年間)を
受け入れてくださる方がいます。JR「田尻」駅から車で15分の「日向養豚」さんです。
日向養豚HP http://www.hinatayoton.com/
昨年11月、オイスカ中部日本研修センターで日本語研修を終え、フィリピン中部パラワン島
からの男性研修生2名を仙台空港で出迎えました。遠くに来た不安のようなものは感じず。
そして、1月末に続き、2月27日、月1回の巡回指導に行ってきました。
海岸林再生プロジェクトのある仙台空港からは車で1時間あまり。
前回の巡回では、ネアカはわかったのですが、日本語の試験が7月にあることを
理解していなく、「意欲もなく、質問もない」と日向社長が言うほどで。
しかし・・・
到着するとフィリップ君がすごく大きな声で挨拶。ん?
半袖の出迎え。なんで? 暑いの?
仕事場を拝見。豚舎で質問してみるが、こっちはまったくの無知。
「私、今から糞の仕事します。見ててください」(フィリップ)
「ここに豚は何匹いますか?」(吉田) 「2,000匹です」(フィリップ)
「子豚は可愛いですね」(吉田)「そうですね」(フィリップ)
これだけはわかった(笑)でも、自分から説明しようとする。ん??
豚舎の間を通過するトラックの助手席でロベルト君が会心の笑顔。
また半袖。ん?
体調を崩していないか確認するのも野暮。
事務所で社長を交えて面談。たくさん質問してみた。
考え考え質問する私に比べ、二人は1つ尋ねると、2つ3つ答えようとする気持ちが見えた。
「フィリピンの豚肉は脂が多すぎる。180ペソ/kg。ここは脂が少ない。250ペソ/kg」
「AI(人工授精)をもっと勉強したい」「フィリピンは時間守りません」
日々の目的を持っていることがわかりました。
「この調子でやれば日本語試験は大丈夫だ。ノート持ってきてみな!」(社長)
2人とも、1ヵ月で覚えた単語がノート一冊にびっしり! 昨日覚えた単語も使おうとする。
あのやる気のナサはどこへ行った??どうした??
「僕も毎日ノートをチェックしてるんだ」(社長)
「私は豚のこと何も知りません。次に来たら私を小学生の見学者として、
豚って何?から教えてください」(吉田)
「日本語ができるようになるということと、仕事ができるようになることは同じだよ」
そう言って来月の約束をして、大体1時間の巡回を終えました。
社長さんやご家族、社員の皆さま、いつもありがとうございます。
3月は2回会うことになるでしょう。