こんにちは、四国支部の池田です。
5月21日(土)、数年ぶりに上京して二つのシンポジウムに参加したレポートの二回目です・・・。
午前中にJICA地球ひろば(市ヶ谷)で開催された「森は海の恋人シンポジウム」基調講演へ
参加した後、少し散策しながら靖國神社へ参拝(混んではいませんでしたが若い人や
外国人らしき人が多かったのは意外でした)して、国連大学 ウ・タント国際会議場で開催された
環境省主催の国連生物多様性シンポジウム「生物多様性の主流化-人々と暮らしを支える
森里川海」に参加しました。
翌日の5月22日は、生物多様性問題に関する普及と啓発を目的として国連が定めた、
国際生物多様性の日(オイスカは国連生物多様性条約事務局と基本協約を結んで世界各地で
実施されているグリーンウェイブに協力しています。
詳細はコチラ☞ https://oisca.org/blog/?p=10205)で、今年のテーマは「生物多様性の主流化:
人々や暮らしの支え(Mainstreaming Biodiversity: Sustaining people and their Livelihoods)だそうです。
何やら難しそうな硬い言葉が並びますが、今回のシンポジウムでは、私たちの暮らしを支えている
森里川海の恵みについて改めて考え、持続可能な社会づくりに向け、ライフスタイルの見直しや
森里川海に関わる取組を支える仕組みづくりについて、様々な立場の方(研究者・行政・流通・マスコミ・
料理人ほか)の意見や事例を聴いて考えるという内容でした。
私が住んでいる香川県は、日本で初めて指定された瀬戸内海国立公園がある上、日本で最も小さい県
(海岸部から県境の山地まで約30㎞)ということもあり、今年度から香川県と香川大学などが協力して
「1000年先の未来に向けて、人と自然が共生する豊かな海(=里海)」づくりに取り組む人材を育成する
「かがわ里海大学」が開講され私も第一期生として受講していることから、非常にタイムリーな
シンポジウムでした。
幾つか示唆に富む提言や取組などありましたが、最も印象に残ったのは、環境省が作成した資料に
「環境・生命文明社会の創造」という表記があったことです。平成26年7月に中央環境審議会が
意見具申したものを、環境政策として推進していくことを示した内容で、複合化する環境・経済・社会の
諸問題に対して、いよいよ待ったなしの対応が求められているという危機感を表していると強く感じました。
オイスカの中野良子総裁が2002年に上梓された著書「凛として、生命(いのち)」では、このかけがえのない
地球で、私たち人間も生き延びるためにどのような道をとるべきか、また、いのちの教育などについて
明示していますが、10数年が経ち、有識者はじめ多くの人達も同様の意識を持つようになっていることを感じた
有意義なシンポジウムでした。
7月9日(土)と10日(日)には高野山(和歌山県)で、「環境・生命文明社会の創造」を国民運動として
展開するべく第2回「つなげよう、支えよう森里川海」推進志民全国大会が開催される予定なので、
もし参加できたらレポートしたいと思います。