オイスカの一般研修事業では2014年度、11ヵ国・地域から28名が来日。
日本語などの基礎研修を終え現在は本研修に取り組んでいます。
中部日本研修センターでは本年度、7ヵ国8名が「農業指導(OB)」「農業一般」「家政」の3コースに在籍。
2ヵ月間の基礎研修で身に付けるのは日本語や日本のマナー、生活のルールなどです。
「母国語とは違う言語を学ぶことはチャンスにも思えるが、専門分野での学習と違い
ポジティブな気持ちを持続させるのは簡単ではない。そんな研修生を支えてくれているのが
日本語ボランティアの先生方」と研修担当の片岡遥は語ります。
基礎研修後、農業一般コースでは有機栽培をはじめ無農薬栽培ならではの栽培管理を、
家政コースでは先に入国した研修生が、3名の短期研修生と来日直後の研修生をサポートしながら研修にあたる姿が見られます。
四国研修センターは、「地域開発」コースで本年度は6ヵ国6名、
ほか「国際ボランティア」「フェローシップ」コースなどを含め総勢8名が研修中です。
本年度からスタートした地域開発コースでは農業、調理、食品加工、環境の技術研修、
リーダーシップ、PDCAサイクル、マネジメントなどのプランニング研修を通し指導力や企画力を身に付けます。
農業研修で育てた作物の栄養素の働きや、余剰作物を加工し付加価値を高めて販売する方法なども学んでいます。
9月からは「農業」「調理」「食品加工」の分野からひとつを選び、応用力を養っています。
自国のニーズに合った実現可能なものとするために、どんなプロジェクトにするか、
自分に何ができるのかを考えながら日々の実習にあたっています。
西日本研修センターには、「指導者育成」「農業指導(OB)」「農業一般」「家政」コースに
本年度研修生として8ヵ国・地域の14名が来日、総勢15名が研修に励んでいます。
6月より本研修に入り、農業研修生は日頃の作物管理に加え夏を迎えてからは
収穫・選別に忙しい毎日です。研修の後半には個人畑の実践を通し、栽培計画、
施肥設計から収量予定、販売計画までを立て、圃場の準備、育苗管理、栽培、収穫まで
小規模ながら農業経営を学びます。家政研修では調理実習を中心に洋裁、生け花、
食品加工などの科目があります。今後は帰国後を見据えてのアクションプランの準備に移っていきます。
研修生たちは日々の研修以外にも、視察や見学を通して日本の技術を学び取っています。
最先端の機械やシステムはもちろん、人の手による細やかな技術にも多くの驚きを感じ、
またそこにある“人の想い”にも触れています。日本に来た目的を忘れず、
限られた研修期間を有意義なものとし帰国後に活かせるよう、さまざまな場面でさまざまな方々に接し
日本について学べるよう、残りの期間を取り組んでいます。