2015年4月2日

沖縄県農業農村活性化事業 研修会に技能実習生73名が集結 中野良子会長からの激励も

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  • 1月31日〜2月2日、沖縄県内で農業技術の習得に励む技能実習生73名が那覇市内にある沖縄国際ユースホステルに集まり、研修会が開催されました。実習生の4割が離島で生活しており、中でも南大東島は本島から400㎞ほど離れているといった事情から、実習生全員が一堂に会する機会は今回が初めてのことでした。沖縄の伝統文化や農業分野の技術を学ぶほか、37もの受け入れ先に分かれている実習生の相互の情報交換を目的として行われました。

    「ハイサイ、チューウガナビラ!」実習生にもなじみがある沖縄の方言で
    あいさつをし、緊張をほぐす新里課長(高梨光司氏撮影)

    研修会の冒頭、県の農林水産部営農支援課の新里良章課長は、「花や果樹、野菜などの農産物が旬を迎えている忙しい時期ではあるが、目標達成に向け怪我のないよう取り組んでほしい」と実習生を激励し、受け入れ農家の方々への感謝の言葉が述べられました。農家代表で挨拶をした糸満市の仲吉勝弘氏からは、「実習生たちは自己管理も行き届き、丁寧な日本語で人と接することができる。地域の人たちも関心持ってくれ、交流も広がっている」との言葉が聞かれました。

    有意義な意見交換がなされた
    グループディスカッション

    続いて行われたグループディスカッションでは、帰国後のプランをそれぞれが発表し、その実現のために今なすべきことなどが話し合われました。帰国後は学んでいる技術を活かして農業に取り組みたい気持ちはあるものの、資金や資材調達に不安を抱えているとの悩みを打ち明ける実習生には、経験豊富な農家の方から、「ないものではなく、あるものに目を向けて工夫することで必ず道が開ける」といったアドバイスがなされる場面もありました。

    宜野座村の農業施設視察時に中野良子会長の質問に答える
    実習生

    1・2日は那覇を離れ、本島中部や北部で農業視察や食品加工工場の見学などに参加。マンゴーを栽培するハウスでは、収穫などの作業を行いやすくするために背を低く、枝を横に広げるように管理されているのを目にして、「日本人はどうしたら効率よく、より品質のよいものが生産できるかを常に考えて仕事をしている」と、自国との違いに感心した様子を見せていました。研修を終えた実習生からは、「毎日の実習での学びとはまた違う、発見が多い3日間だった」「久しぶりに再会した仲間たちと意見の交換ができ刺激を受けた。明日からまた頑張りたい」といった声が聞かれ、別れを惜しみながらそれぞれの実習先に戻っていきました。

    本事業では、2015年度も新たに42名の実習生を受け入れ、県内の関係各方面の協力を得ながら人材の育成を進めていく予定です。

    億首川プロムナード(金武町)では、自生するマングローブ林の中を散策。
    自国と比較し、
    興味を示す実習生

     

     

     

     

     

     

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