本年4月の入国管理法改正を前に、外国人人材を巡る動向が注目される中、オイスカは2月1日付で技能実習生の優良監理団体に認定されました。2017年11月に開始された新制度により、それまで3年だった実習期間が優良団体では最大5年となり、長期にわたる実習生の受け入れが可能となります。しかし、認定には実習生の待遇をはじめ、技能習得のための受け入れ態勢などにおいて、一定の要件を満たしていることが求められます。
現在、オイスカが受け入れているのは、マレーシア、フィリピン、インドネシア、ベトナム、ミャンマー、モンゴルの6ヵ国で、介護職種も各国で順次許可が下り、年内には介護の実習生の受け入れがスタートする見込みです。また、外務省からは大洋州島しょ国からの受け入れも要請されており、送り出し国の追加申請に向けた準備も進めています。
18年12月10 〜14日、中部日本研修センターの研修生4名が、和歌山県有田川町でオイスカとして初となる新たな形の研修を行いました。これは、同県に工場を持つオイスカの法人会員である㈱全笑(本社:京都府)が企画したもので、海外への事業展開や技能実習生の受け入れなどを検討する同社が、外国人人材を正しく理解し、適切な対応をするための事前訓練として実施したものです。
研修生は、同社の工場や同社が扱う山椒を栽培する農家などを訪れ、作業や講義を通じて多くの人と交流を深める中で、「説明を熱心に聞き、手際よく作業ができる」「コミュニケーション能力が高い」といった評価を得ており、外国人に不慣れな高齢の農家からも「外国人人材の受け入れに対する不安が払拭された」といった声のほか、同社の担当者からは、実際の受け入れを想定した上で「宿泊施設のほかにも息抜きができる場所を確保してあげたい」との意見も聞かれました。
こうした〝トライアル〞研修は、将来的に、外国人人材の受け入れ現場におけるミスマッチを防ぐためにも有効であり、可能な限りニーズに対応していきたいと考えています。