〝育てよう 未来へつなぐ 豊かな緑〟をテーマに5月10日、東京の日比谷公園で、秋篠宮同妃両殿下ご臨席の下、第19回森と花の祭典「みどりの感謝祭」式典が開催され、「みどりの文化賞」が(財)オイスカに贈られました。
この感謝祭は、昨年から始まった「みどりの月間」(4月15日~5月14日)中に実施されるさまざまな緑化行事の締めくくりとして、健全な青少年の育成や地球温暖化防止にも資する緑化運動を推進するため、林野庁、(社)国土緑化推進機構などが主催しているものです。
この日の式典では、開会宣言のあと、主催者を代表して若林正俊農林水産大臣があいさつ。続いて名誉総裁の秋篠宮殿下より「多くの人が緑に感謝し、緑をはぐくむ身近な活動に参加し、緑化の輪が広がることを祈念します」と、緑化の大切さについてお言葉が述べられました。この後「みどりの文化賞」の顕彰が行われ、名誉総裁表彰状と賞碑が国土緑化推進機構会長の河野洋平衆議院議長より(財)オイスカ中野良子会長に手渡されました。
この日はあいにくの雨模様でしたが、顕彰のときは雨もぴたりと止み、厳粛ななかで執り行われました。そして両殿下のご退席のときには、両殿下から中野会長に、長年にわたる海外での緑化活動の労をねぎらわれ、これからも健康に気をつけて頑張ってください、との励ましのお言葉が寄せられました。
「みどりの文化賞」は、(社)国土緑化推進機構が、緑豊かな国土と新しい森林文化の創造に役立てるため、緑や森林に関して顕著な功績のあった個人または団体を顕彰するもので、第19回となる今年度は「民間団体による国際緑化活動の推進」をテーマに選考されました。
受賞理由として、オイスカがこれまで取り組んできた数々の海外植林プロジェクトはもちろんのこと、相互に理解を深め協力して環境を育てていく海外植林活動への植林ボランティア派遣、「子供の森」計画の推進、マングローブ植林、サンゴ礁保全、砂漠緑化の展開などがあげられています。また、オイスカの人材育成研修を受けた現地スタッフのバックアップで支えられる活動であることや、国内の多様なセクターからの支援による国際緑化活動を進め、植林の国際協力の重要性を幅広く国民に啓発してきたことなど、先進的に活動を進めてきたことが高く評価されてオイスカの受賞となりました。
数多くのオイスカ会員や「子供の森」計画支援者、関係企業・団体など多くの皆様の継続的な参加と協力が、海外現場のスタッフ、地域の住民や子どもたち、そして協力機関の努力と一体となった活動の積み重ねによる受賞といえます。