2月5日、宮城県仙台市の仙台国際センターで開催された国際セミナー「自然災害における森林の役割と森林・林業の復興」(林野庁主催)で、オイスカの緑化技術顧問・清藤城宏が〝協働による「富士山の森づくり」と「海岸林再生プロジェクト」について〞事例を紹介しました。
昨年の東日本大震災をはじめ、世界で自然災害が頻発している中、森林の減災機能に対する関心が高まっており、このセミナーには、環太平洋諸国と周辺国の行政官、国内外の国際機関や企業、NGO関係者ら約150名が参加し、自国の環境や実情に合わせた森林造成について真剣に議論しました。
オイスカはNGOとして政府を補完する立場で、企業や林業事業体、自治体などと連携し、互いの強みを引き出しながら「富士山の森づくり」を推進してきたこと、そして震災後はその経験を活かして「海岸林再生プロジェクト」をスタートさせたことなどについて発表し、参加者の関心を集めました。同時に会場の入口で「海岸林再生プロジェクト」の活動紹介パネルの展示を通じて海岸林再生の重要性をアピールし、プロジェクトへの支援を呼び掛けました。
また、セミナーの前日にはブラジル、アルゼンチンなど中南米からの記者10名が名取市を訪問、「海岸林再生プロジェクト」の現場責任者が海岸林の被災状況や今後の再生に向けた計画などを説明しました。熱心にメモをとり質問する姿から、東日本大震災の教訓を国に持ち帰ろうとしている様子がうかがえました。