JAおきなわの伊江支店の製糖工場が、フィリピン有数の砂糖生産地であるネグロス島に贈られ、この5月から操業を開始しました。この製糖工場は、長年、伊江島の砂糖生産を支えてきた象徴的存在でしたが、農家のサトウキビ離れによる原料の減産により、2004年に閉鎖に追い込まれました。閉鎖後、工場の建屋や機材はスクラップにされる予定でしたが、オイスカ沖縄県支局の仲介でネグロス島に贈られることになり、06年から工場の解体作業が進められました。半年かけて解体された機材などは、同年9月に伊江港から輸送船でネグロス島に運ばれ、現地で1年あまりかけて再び組み立てられ、今春、工場が完成しました。
5月の操業開始に先立ち、2月26日に現地で行われた工場の完成式には、JAおきなわ本店常務・仲田利美氏を団長に、同伊江支店長・内間實氏、伊江村副村長・島袋秀幸氏、(財)オイスカ理事・新屋敷道保など日本から12名が出席。内間氏は、「閉鎖された工場が再生され、フィリピンの産業振興に貢献することは喜ばしい。工場を通してフィリピンと沖縄の友好と親善が深まることを期待したい」と挨拶しました。同工場は今後、オイスカ・インターナショナル・フィリピン総局会長・アルフレッド・マラニオンの呼びかけに応じた現地の14名が結成した「製糖工場委員会」のメンバーによって運営されます。