不法伐採や過放牧などにより荒廃した森林を再生し、森林の持つ多面的機能の回復を目指して取り組まれてきた「ヌエバビスカヤ植林プロジェクト」。1993年の開始から25年が経過し、これまでの植林をはじめとする森林の管理・保護の活動から、持続的な活用という次の段階へ進むべく、2018年10月26・27日に現地調査を実施しました。
調査は専門家を招いて行われ、絶滅の危機に瀕しているフィリピン鷲を含む、少なくとも41種類の鳥類が確認されました。それは、主にサルやリスなどの哺乳類を捕食するフィリピン鷲が生息できるほど、生物多様性が回復しつつあることを示しています。
環境コンサルタントのシンシア・ラユサ氏からは、子どもたちが生物多様性を身近に学べるような小道をつくることが提案されました。また、同地の管理および子ども向けの環境ワークショップなどを担う現地スタッフの指針となる、持続的な活用に関するガイドラインの必要性が指摘されるなど、 新たな動きを見せはじめています。