2018年4月4日

グローバルユースフォーラム開催 5ヵ国の青年らが水の安全などをテーマに討議 コーチ宣言に盛り込み発表

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  • 大勢の参加者を前に「飲水思源水(水を飲む時はその源に思いをいたせ)という言葉が ある。森は地下水や湖、川の水などをつくるといっても過言ではない」と話し、そのため の里山づくりの重要性を説く中野悦子理事長
    大勢の参加者を前に「飲水思源水(水を飲む時はその源に思いをいたせ)という言葉が ある。森は地下水や湖、川の水などをつくるといっても過言ではない」と話し、そのため の里山づくりの重要性を説く中野悦子理事長

     2月9〜11日、インドのケララ州でグローバルユースフォーラムが開催され、地元の大学生を中心に5ヵ国から約300名が集まり、日本からは青年代表と共にオイスカの中野悦子理事長も参加しました。オイスカは1976年に第一回「アジア地域開発青年フォーラム」を開催、各国の政府機関や青年組織などと連携し、将来国のリーダーとなる若者が意見を交わし、協力する機会をつくったことを契機に、それ以降も青少年育成の場として継続。回を重ねる中で、対象地域を広げようと「アジア太平洋青年フォーラム」に改称し、さらに前回のフォーラムで「グローバルユースフォーラム」とすることが決まりました。
     今回は「環境テクノロジー」をメインテーマに、コーチ(コーチン)にあるザビエル大学で、公害や水の安全といった問題解決に向けた講義や討議が行われました。ケララ農業大学のK・R・ヴィシュワンバラン前学長は「インドの農家の95%以上が農薬や化学肥料に頼っていることは、土壌や水の汚染はもちろん、健康面でも大きな問題。我が国は有機農業市場の拡大による農業発展を目指すべき」と農業に焦点を当てた環境の改善の必要性を訴えました。また、マラヤラム大学のスリ・ジャヤクマール学長は「環境を破壊することは、人が木の枝に座っているのを知りながらその木を切る行為に等しい。人類は自らを危機に陥れている。あらゆるものに神が宿ると考え、敬うという本来人が持っている心を取り戻そう」と呼びかけ、会場からは賛同の声が上がりました。
     話し合いをもとに、大気や水質の汚染から社会を守るためのボランティアを募ることやデータベースの構築、環境保全活動に関わる研修の実践や指導などを、新たな目標として掲げるコーチ宣言が採択され、フォーラムは幕を閉じました。

    子どもたちによる植林活動も実施
    子どもたちによる植林活動も実施
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