4月24〜26日、オイスカ・インターナショナルの中野良子総裁がインドネシア・アチェ州を訪問、アジア開発銀行の貧困削減日本基金(JFPR)の無償資金供与を受けオイスカが実施している、「自立のためのOISCA・JFPR9072/9073」と呼ばれる生活向上プロジェクトを視察しました。
アチェ州は2004年12月のスマトラ島沖地震の大津波で22万人もの命が奪われました。同国政府はもとより全国民の支援と激励、世界中からの救援活動によりインフラが整備され、現在に至っています。アチェ州は同国からの独立運動が長く続いた歴史的背景もあり、その大地と海の豊かな資源を活用する機会に恵まれていませんでした。しかし、 地震を契機に独立運動が終焉。州民の間に生活向上の機運が熟し、日本の研修センターで学んだ同州出身者たちの活躍の場が整いました。
研修生OBの一人であるサルビニ氏は農業研修センターを立ち上げました。すでに第1期の研修生9名を受け入れ研修を行っていましたが、中野総裁を迎え4月26日に正式に開所式を行いました。地元の県会議員になったカイディル氏は養鶏に取り組み、日本への輸出も目指しています。ワティ氏は女性たちを指導してえびせんべいを作り、販売も手掛けています。いずれも四国研修センターで学んだ研修生OBで、OISCA・JFPRの支援を受けての活動です。研修生OBの存在はオイスカが取り組む〝人づくり〞の重要性を示しています。 中野総裁の激励が大きな糧となったこのたびの訪問。研修生OBたちの今後の活動がより一層期待されています。