2014年3月19日

オイスカ・フィジー 研修生OBフォローアップ調査 帰国後の活動が活かされる支援の必要性も

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  • 3月10〜28日、訪日研修生OBのフォローアップを主な目的に、西日本研修センター副所長の豊田敏幸がフィジーを訪れました。

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    ふるさとに戻りタロイモを育てるワイサケ氏
    (2010年度西日本研修センターOB)

    オイスカ・フィジーは1990年に活動をスタートし、現在は6ヵ月のコースで年に2回、フィジー全土から毎回15名の青年を研修生として受け入れています。さらに学びを深めることを目的に、これまでに約120名が日本で研修を受けました。 現地での活動は有機農業部門と環境部門とに分かれ、スタッフとなった研修生OBを中心に農場の運営をはじめ日常業務が進められています。
    また、近年は町役場と協働し、町のマーケットから出されるゴミの分別や生ゴミの堆肥化事業に力を入れ成果を挙げるなど、同国政府関係者からも高い評価を得ています。

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    センターで生ゴミの堆肥化を研修生に指導するOBスタッフのセルア

    観光立国であるフィジーでは、日本語を理解するオイスカの研修生OBは有用な人材として歓迎され、帰国後は旅行業に携わる傾向が以前からありました。そういった状況の中、今回の訪問で調査した研修生OBのほとんどは自分のふるさとに戻り、主にタロイモやキャッサバ、ヤンゴナ(フィジーでもてなしの際に用いられる伝統的な飲料のもととなる植物)を栽培し、地域の発展のために汗を流していました。市場や流通事情が悪い中でも生産性を上げようと努力をし、また、村人を集め共同で作業をするグループをつくるなど、リーダーシップをとり積極的に行動する姿も見られました。

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    農場の説明をするサイモニ氏
    (2004年度中部日本研修センターOB)

     

    現地に赴いた豊田は、「研修生OBの中には日本語をほとんど忘れてしまっている者もいたが、心の中には日本で学んだ知識や経験、特に〝頑張る精神〞といったものが今でも強く残っている。それらが糧となり、今の彼らの活動を支えていることを実感した」と述べています。今回の訪問であらためて訪日研修の重要性を認識するとともに、「研修生OBの活動が地域社会の発展により活かされるような支援を継続していく必要性を感じた」とも語り、19日間にわたる調査を終えました。

     
     

    ※フィジー政府が職業訓練を行うフィジー国立青年研修センター内に拠点を置き、政府の要請に基づき有機農業を中心に農業研修を担当。「子供の森」計画やマングローブ植林、サンゴ礁保全プロジェクトなど独自の活動も展開している

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