10月24~25日、マレーシアの国立プトラ大学で開催された「熱帯雨林生態系再生のための国際シンポジウム」で、オイスカ・インドネシアの中垣豊駐在代表が事例発表を行いました。このシンポジウムは同大学と三菱商事㈱の共催によるもので、オイスカは2011年から同社と協働して、スカブミ県で植林や環境教育、インフラ整備などを実施する「里山再生プロジェクト」を行っていることから今回の参加となりました。
中垣駐在代表は、オイスカ・インドネシアが実施する植林プロジェクトについて事例を紹介し、「森林再生や持続可能な森林経営を実現するためには、住民参加が鍵となる。その住民参加を確実に得るためには、住民の基本的なニーズを満たすことが必要であると実感している。また、グローバル化の進む現代では、住民らも貨幣経済の中で生きることを余儀なくされる。森林再生地での環境保全型農業の普及は、その住民らに現金収入をもたらすことができる大変有効な手段である」との報告を行いました。
これまでオイスカ・インドネシアは、マングローブ植林、「子供の森」計画などさまざまな住民参加型の植林プロジェクトを実施してきました。一つのNGOでこれだけのプロジェクトを実施した経験をもつ団体は少ないため、その経験から導き出された中垣駐在代表の発表に出席者は大きな関心を寄せていました。