沖縄県からの受託事業で技能実習生受け入れ
より多くの技術習得を目指し第一歩を踏み出す
1月、フィリピンとインドネシアから技能実習生26名が来日し、沖縄で実地への第一歩を踏み出しました。これは2012年より準備が進められてきた沖縄県からの受託事業で、4月以降にはスリランカを含めさらに実習生が43名来日の予定です。約2ヵ月間、那覇市内で日本語などの講習を受けた後、同市のほか、糸満市、南城市、八重瀬町、離島では久米島、渡嘉敷島、伊江島、伊是名島、南大東島などの各受け入れ農家で野菜の育苗・栽培を中心に3年間、実習に励みます。
これまでも多くの研修生・技能実習生の受け入れが沖縄県で行われてきました。その歴史は1989年に始まり、当初は水産業が主でしたが、現在は農業が中心となっています。同県は気候的にアジア諸国と近く、農作物も類似しているため、習得した技術の多くを母国で活かせるのが利点となっています。
今回の受託事業がスタートする以前より実習している5名を含め、14年度中には合計74名が沖縄で実習に励む予定です。これほど大規模な受け入れは今まで 例がなく、同県のオイスカに対する期待の高さがうかがえます。本事業を通して、沖縄の農業や農村地域の活性化にも貢献できるよう今後も取り組みを進めてい きます。なお、受け入れ希望農家が多く、実習生の増員が予定されています。
中部日本研修センターでベトナムから研修生受け入れ
地元NPOが橋渡し役に
2013年12月より、ベトナム人研修生リー・チャンが、中部日本研修センターで有機農業を学んでいます。同センターとしてはベトナムからの農業研修生の受け入れは初めてとなります。
このたびの来日は、名古屋市内でNセントラルクリニックを経営する広瀬紀子医師の支援により実現したものです。広瀬氏は長きにわたりベトナムで医療ボランティアに従事。20年の節目が近付き、さらに一歩進んだ支援をと考えている時、「主産業である農業を盛り上げていきたい」との現地の声を聞いたことから、農業を通じてベトナムを支援するNPO法人「ジャポニカアグリ」を設立するに至りました。
ふるさとでは政府の育苗研究所でリサーチを担当するチャンは、その記念すべき第一期生として同国政府から推薦された未来の農業後継者で、初歩の日本語を独学しての来日となりました。1年間、有機農業のノウハウを学び、健康的で安全な野菜作りを母国で広めることを目標に、意欲を持って頑張っています。
西日本研修センター「従業員交流体験プログラム」
人材育成の現場をMUFG従業員と家族が訪問
2013年12月7日、西日本研修センターにおいて、福岡地区の㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の従業員とその家族74名が参加して海外研修生との交流体験プログラムが開催されました。センターでは、同グループの支援を得て環境保全型有機農業に関する研修を実施しています。
研修生のお国自慢の料理作りや餅つき、野菜の収穫などを通し交流を深めるこの催しは今回で6回目。出身国の紹介や帰国後における活動プランの発表からうかがえる、母国の発展のため懸命に研修に取り組む姿勢に、参加者からは「このような人づくり活動に協力していることに、とても誇りを感じている」との感想も聞かれました。
また、同22日には、㈱三菱東京UFJ銀行CSR推進部の中橋靖部長がミャンマー農林業研修センターを訪れ、ご支援いただいている研修コースを巣立った研修生OBらと懇談。それぞれから活動報告がなされた後、センターや農業灌漑省などで活躍するOBに、同部長が激励の声をかける場面も見られました。