2010年10月25日

オイスカとマレーシアのNGOが協定書を締結 マレーシアでの環境保全活動がより活発に

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    調印式で協定書にサインをする4団体の代表者

     2010年10月25日、愛知県豊田市にある名鉄トヨタホテルにて、オイスカ、オイスカ・マレーシア総局、ランドスケップ・マレーシア、マレーシア・プリハティンの4者間で環境保全活動などに関する協定書の調印式が、豊田市長・鈴木公平氏、豊田市議会議長・松井正衛氏をはじめ、多くのオイスカ会員の出席のもと執り行われました。 

     協定書の調印に至った背景の一つには、オイスカ・マレーシア総局のダト・モハメド・ソフィアン副会長の元上司だったトゥン・アブドゥラ・バタウィ前マレーシア首相からの意向を受け、オイスカ・マレーシア総局および環境と景観保全を実施しているランドスケップ・マレーシア、農村地域での貧困削減等に取り組んでいるマレーシア・プリハティンとのネットワークが構築されたことがあります。 

     協定書には、「Kami Omoiyari(カミ オモイヤリ)」という活動のテーマが謳われています。Kamiはマレー語で〝私たち〞という意味で、それに日本語の〝思いやり〞という言葉が組み合わされています。それぞれの団体が持つ専門性や得意分野をうまく活用し、自然に対する思いやりをもって環境保全活動を推進していこうという強い想いが込められています。

     また、11月11日には、協定書の締結後初めてとなる協働プロジェクト「Kami Omoiyari」植林活動がマレーシアの首都クアラルンプール近郊のプトラジャヤにて実施されました。この活動は、プトラジャヤの小学校11校、中学校9校の合計20校において同日一斉に行われ、合計2500本10種類の苗木が植林されました。開会式では、ランドスケップ・マレーシア代表のトゥン・ジン・アブドゥラ前マレーシア首相夫人から、「都市部にあるプトラジャヤの学校では、普段自然と触れ合う機会が少ないと思います。植林活動を通して環境保全の大切さを学び、将来を担うあなたたちが経済発展とのバランスをうまくとりながら環境を守っていってください」と子どもたちにメッセージが送られました。実際に、今回が初めての植林活動という子どもも多くおり、最初は土に触れることさえ戸惑っていましたが、いったん慣れてしまうと積極的に穴を掘り、苗木を植える姿が見られました。  

     このたびの協定書締結は、今後のマレーシア半島における環境保全活動推進の大きな後押しとなることが期待されます。昨年6月末にクアラルンプールへ赴任した東海林珠代駐在員とオイスカ・マレーシア総局のスタッフは、さらなる活動の広がりを目指し、今後の活動に全力で取り組んでいきます。

    都会生活で土いじりに慣れていない子どもも多い。「初めての植林活動は楽しかった。環境保全の大切さを学んだ」と笑顔で答えた
    都会生活で土いじりに慣れていない子どもも多い。「初めての植林活動は楽しかった。環境保全の大切さを学んだ」と笑顔で答えた
    マレーシアの日刊新聞「kosmo!」の一面に掲載された植林活動の様子
    マレーシアの日刊新聞「kosmo!」の一面に掲載された植林活動の様子
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