■グローバルユースフォーラムをインド・タミールナドゥ州で開催
2019年12月5・6日、「オイスカ・グローバルユースフォーラム2019」がインド・タミールナドゥ州チェンナイのグル・ナナック大学を会場に開かれ、日本からはオイスカ・インターナショナルの木附文化事務局長と オイスカの森田章海外事業部部長が出席しました。
5日の開会式には、主賓に在チェンナイ日本総領事館の内山浩二郎総領事を迎え、スリランカの青年を含む約400名が参加して行われ、内山総領事からは、「国連のSDGs(持続可能な開発目標達成に向けたオイスカの役割は大きく、企業などと協働でこの活動が推進されることを期待する」との開会メッセージが発せられました。
続いて二日間にわたって行われた分科会では、「持続可能な開発に向けたパートナーシップと主体性の構築」をテーマに、土壌や農業、林業、生物多様性の保全や湿地の保全など多様なテーマに関する発表と活発な議論が、有識者とオイスカ会員、学生との間で交わされました。地元選出の国会議員ビシュワム氏を主賓に催された閉会式では、フォーラムの成果を「チェンナイ宣言」として参加学生が発表し、実効性のある今後の活動を誓いました。
■比国で「子供の森」のワークショップ開催
11月27〜30日、フィリピンのヌエバビスカヤ州で、同国の「子供の森」計画(以下、CFP)を担当するコーディネーターや参加校の教職員、生徒・児童ら総勢103名が各地から集まり、ナショナルワークショップが開催されました。
今年のテーマは「生物多様性の保全に向けた取り組み強化と二酸化炭素の削減」。国立フィリピン大学から講師を招いての講義のほか、植林や生態系調査などのフィールドワークも行われました。地球環境の保全のために取るべき自分たちの行動などを班ごとに話し合い、植物の葉や茎などを使った啓発ポスターを作成し、発表しました。
参加した103名が、今回のワークショップでの学びを各校に持ち帰り、仲間と共に自然を守る活動の輪を広げていくことが期待されます。
■オイスカ高2年生が海外研修で現場訪問
オイスカ高校で学ぶ2年生80名が、11月27日〜12月11日まで、フィリピンの2コース(アブラ農林業研修センター、バゴ研修センター)とインドネシアコース(スカブミ研修センター)に分かれ、それぞれオイスカの活動地で研修を行いました。
研修センターで行われている農業研修に参加したほか、「子供の森」計画の植林や現地の学校での交流などを体験。日頃から学校に在籍する留学生と接する機会はあるものの、異文化に飛び込むのは初めてという生徒が多く、最初は食事やトイレなど、生活の中で戸惑う姿も見られました。
それでも帰国時には、多くの生徒が「帰りたくない」「また来たい」と口にし、充足感にあふれていました。引率した教員は、「生徒たちは、研修センターのスタッフや研修生、現地の学校の生徒らとの交流を通じて、人と人とのつながりやその温かさを感じ、また、机上の学習ではイメージできなかった環境保全の大切さを実感できた」と研修の成果を総括しました。
■ブラジル総局植樹活動順調に推移
オイスカ・ブラジル総局では、2017年よりサンパウロ州クーニャ市での植林に取り組んでおり、19年12月7日には、日本やアルゼンチンからの参加のほか、野口泰サンパウロ総領事を迎え、植林活動を行いました。この日植えたのは、1〜3mほどに育った在来種の苗80本。同地は、サンパウロ、ミナス、リオの3州を流れる川の水源地となっており、オイスカが取り組む植林によって、流域の2千万人に裨益することが期待されています。