■香川県高松北中学校・高等学校と連携協定
四国研修センターとの積極的な交流に期待
3月19日、JR四国本社ビルにて、オイスカと香川県立高松北中学校・高等学校が、連携協定の締結式を行い、四国支部の泉雅文会長と同校の國木健司校長が署名しました。
グローバル教育の推進に力を入れている同校では、2019年から、四国研修センターで学ぶ海外研修生・技能実習生との交流を通じた国際体験や「海岸林再生プロジェクト」の現場でのボランティア体験など、オイスカの人材や現場を活用した教育活動に取り組んできました。今回の協定締結では、さらに連携を深めた活動の推進を目指すもので、 署名を終えた國木校長は、「地域から国内、さらに海外へと少しずつ視野を広げていく社会貢献活動を進めていきたい」と話しました。
オイスカの全国の拠点では、地域の学校と連携してさまざまな活動を進めていますが、協定の締結は今回が初めてとなりました。四国研修センターの小野隆所長は、「センターとしても、若い世代の育成にできるだけ貢献したいし、研修生が学校に出向いて生徒の皆さんに母国について講演する機会などは、 研修生にとっても貴重な体験となっている。双方の学びにつながる連携強化を目指したい」と意欲を語っています。
■「海岸林再生プロジェクト」 宮城県からの感謝状授与
3月23日、東日本大震災で被災した宮城県名取市の海岸林再生に取り組んできたことに対し、県からオイスカに感謝状が授与されました。これは、「みやぎ海岸林再生みんなの森林づくり活動」の枠組みで県と協定を締結し、海岸防災林の植栽や管理に携わってきた13団体に贈られたものです。当初は、3月24日に発足した「みやぎ海岸防災林・森林づくり協議会」の設立総会に合わせて授与される予定でしたが、県に緊急事態宣言が発出されたことを受け、総会は書面決議となりました。
同協議会は、プロジェクトで植栽、管理を続けてきた名取市の約100haを含む県内の約1100ha全体の海岸防災林の保全や活用について、行政と民間の関係者らとで協議しながら進めていくためのものです。「名取市海岸林再生の会」の佐々木廣一事務局長と吉田俊通部長は、これまでの取り組みを共有しながら、協議会メンバーとして運営に参画します。これから始まる本数調整伐やマツクイムシ対策といった育林に関する技術面や、適切かつ永続的な維持管理体制の構築、地域に愛され、大切に守られる森林を目指すことへの貢献が期待されています。
プロジェクトでは、2011年から昨年度末までに、国内外から約8億5千万円のご寄附をいただきました。募金の呼びかけは終了しましたが、今後も育林活動を進め、県や名取市など、行政との連携を図りながら、より強い海岸林の育成に努めていきます。
■富士山の森づくり推進協議会総会開催
3月25日、富士山の森づくり推進協議会の総会がオンラインで開催されました。
2020年度は、コロナ禍でボランティアによる体験活動が実施できなかった中でも、林業者やオイスカスタッフの手によって進められた取り組みについて報告がなされました。その中の一つ、 モニタリング調査の結果も報告され、シカ害対策ネットを新たに巻いた植栽木について、シカの食害にあっていないことなどが紹介されたほか、個々の木の成長と併せて、調査対象地全体の成林状況に目を向ける重要性が指摘されました。
また、活動地に育つシラベの葉を活用したアルコールアロマスプレーを、オイスカ本部がある東京都杉並区を通じて医療従事者に寄贈したことも報告。この取り組みに賛同し、支援をしてくださった協議会メンバーへの感謝も伝えられました。今年度はコロナ対策をとりながらボランティアの受け入れを行うという活動方針が示され、協議会に参加する企業や団体による活動日を設けて、植栽木の管理作業などを実施する予定です。
■中部日本研修センター
国際青年養成講座開講法人会員の新入社員が参加
4月5〜10日、5泊6日の日程で、第104回国際青年養成講座が中部日本研修センターで開催されました。例年、愛知県内を中心とするオイスカの法人会員企業の新入社員が集まり、センターで合宿スタイルの研修を行ってきた同講座も、昨年はコロナ禍により中止を余儀なくされました。今年は感染防止対策に細心の注意を払い、会員企業からの要請に応じて、新入社員20名が講座に参加しました。
規律や挨拶の重要性や社会人として身につけるべきマナーについて、座学と訓練を通じて学び、センターでの生活の中で実践。参加者からは、「学生気分が抜けていないことに気づかされた」「挨拶を自分からできるようにしたい」といった声が聞かれました。また、コロナ禍により海外からの研修生の受け入れに目途が立たず、センター内で研修生との日常的な交流ができないことが残念だとの意見も寄せられましたが、愛知県内で実習中のマレーシア、 ミャンマーからの技能実習生7名の協力を得て、交流の場を設けることができました。
今後も中部日本研修センターでは、海外からの研修生の受け入れと併せて、日本人の育成にも寄与する機会として、各種受け入れを積極的に進めていきます。