2021年2月26日

【国内ニュース】オンラインによる国際理事会を開催 ほか

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  • オンラインによる国際理事会を開催

    スリランカ総局からは、子どもたちによる家庭菜園づくりの取り組みについて報告がなされた

    オイスカ・インターナショナルでは、例年、創立記念日である10月6日前後に日本国内で国際理事会を開催し、世界36の国と地域にある総局や組織の理事や役員らの参加を得ていますが、今年度はオンラインによる実施となりました。

    1月18日、オイスカ本部がホストとなり、インド、イスラエル、メキシコやタイなど、12の組織から24名の理事らが参加し、各組織からの活動報告などが行われました。会の冒頭には、昨年9月に亡くなった中野良子前総裁への黙祷が捧げられ、続いて中野悦子総裁が各国総局の理事や関係者、会員に向けたメッセージを発信。その中で、前総裁が常にその重要性について発信していた〝利他〞の精神に触れ、 現在私たちが直面しているグローバルな課題の解決に取り組む際にも欠かせない姿勢であることを強調しました。会議に参加した理事や役員からは、一様にコロナ禍で充分な活動はできなかったとの声が上がりましたが、 そのような中でも、それぞれの組織で取り組んできたマスクや消毒液の配布といった緊急支援や感染対策に関する支援、また移動制限下でも各家庭でできる野菜栽培といった活動の推進などについて報告がなされました。

    オンラインによる開催は初の試みでしたが、コロナ禍で共通の課題を抱える国同士が互いに情報を共有し、また今年の10月に迎える創立60周年に向けた意見交換もなされるなど、有意義な会議となりました。

    オイスカ高の取り組みふるさと貢献賞を受賞

    クロマツの生育調査の様子。「自分の背丈を超えた!」と順調な生育を喜ぶ生徒たち
    学校に届いた盾と賞状を手に記念撮影

    静岡県浜松市にあるオイスカ高校では、「浜と松プロジェクト」と銘打ち、地元浜松市の遠州灘海岸で自然環境を守る活動を推進しています。海岸防災林保全の一環として生徒たちの手で植栽したクロマツ苗の管理を、年間を通じて行うほか、海岸のゴミ拾いといった活動にも参加。昨年11月には、宮城県名取市で進む「海岸林再生プロジェクト」を担当する本部職員を学校に招き、海岸林の意義や機能、その再生や保全のための活動についても学び、自分たちの活動に活かすなど、積極的に取り組んでいます。

    そうした地域の自然環境に目を向け、継続的に活動する様子が評価され、 静岡新聞・静岡放送文化福祉事業団の「ふるさと貢献賞」を受賞しました。2月6日に予定されていた表彰式は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で見送られたものの、学校に届けられた賞状を手にした生徒たちからは喜びの声が上がりました。生徒たちの取り組みを指導している荻哲也教諭は「地域の課題を学び、その解決のために自らが行動する姿勢を身につけさせたいと考えているが、今回はこれまでの取り組みやそうした姿勢を評価していただき、生徒たちにとっても大きな励みになると思う」と話し、今後の生徒たちの発展的な活動に期待を寄せています。

    同校では、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)の目標達成に向けた、さまざまな取り組みや啓発活動に力を入れています。中でも地域の環境保全に注力しており、新年度は生徒有志で「環境SDGsプロジェクト」を立ち上げ、 生徒が主体的に活動を計画、 実行していくほか、運動部単位で地域の環境保全活動に取り組んでいく予定です。

    中部日本後援会 オンライン報告会を開催ミャンマーの活動を報告

    2月8日、中部日本後援会の活動報告会がオンラインで開催されました。中部日本後援会は、経済界の立場からオイスカの国際協力活動を支援するもので、中部経済連合会に加盟する中部地区5県(愛知・岐阜・三重・静岡・長野)の企業で、オイスカの法人会員を中心に70余社で構成されています。

    例年はオイスカの国内外の活動について進捗を報告する会合を愛知県内で開催していますが、今年度はオンラインによる会に変更、 24 社が参加しました。 本部・海外事業部ミャンマー担当の藤井啓介から現地での取り組みについて報告がなされたほか、長宏行調査研究担当部長からは、2030年までの10年間のオイスカの取り組みの柱となるEBS(Eco-System based Solution /自然を活用して行う社会課題解決アプローチ)のコンセプトについて説明がなされました。

    また、地元である愛知県支部の光岡保之会長は、昨年12月にオンラインで開催された国内の4つの研修センターの所長およびセンターがある地域の支部会長を対象にしたサミットについて報告。このサミットは当初、2日間にわたって豊田市内で開催することが予定されていたもので、2日目には一般公開のシンポジウムも行われる予定でした。新型コロナウイルス感染予防の観点から、シンポジウムの延期が決定されたため、4センターと支部会長によるサミットのみがオンラインで開催されたものです。サミットでは、各地で受け入れが増えている技能実習生に関する業務や課題についてお互いの理解を深め、センターと支部が一体となって対応していくことが確認されたほか、こうした話し合いや地域を超えた情報共有を継続的に行うため、支部が持ち回りで幹事を務めることが決まりました。

    医療関係者に癒しを! 富士山の森から生まれた除菌スプレー寄贈

    今回寄贈されたスプレーと同封したメッセージ

    オイスカでは、2007年から「富士山の森づくり」活動を展開し、富士山の豊かな森や生態系を守る取り組みを進めています。2月25日、この活動の一環として、オイスカ本部事務所がある東京都杉並区に除菌スプレー1000本が寄贈されました。このスプレーは、「富士山の森づくり」の活動地にあるシラベ(モミの仲間の針葉樹)の香り成分を抽出したものに、ラベンダーの精油をブレンドして作られた高濃度アルコール除菌スプレー(以下、スプレー)で、区を通じて保健所や医療機関で働く関係者に届けられました。また、山梨県支部でも同様に、同5日、県内で新型コロナウイルス感染患者の対応にあたっている中心的な2病院に1000本を寄贈しました。

    今回の寄贈は、新型コロナウイルスの感染に終息が見られない中、医療を支えてくださっている方々に少しでもほっとできるひとときを届けたいとの思いで、「富士山の森づくり」推進協議会(以下、協議会)のメンバーを中心とした方々に募金を呼びかけて実現したものです。

    山梨県内での取り組みについては、協議会のメンバーである 山梨県森林協会が加盟団体などに支援を呼びかけたことで、多くの支援が集まりました。また呼びかけに応じ、「医療関係者に感謝と応援の気持ちを届けたい」と、 山梨県森林土木コンサルタントを中心とした新たな賛同者も加わり、第二弾の支援として、2000本が追加で寄贈されることが決定しています。

    「富士山の森づくり」を担当する本部スタッフは、「今年度はコロナ禍で富士山での活動が全くできなかったが、森の恵みで誕生したスプレーをこうした形で役立てられることができてうれしい。また、『何か応援したい』と思っている人たちがたくさんいることも分かった」と話し、賛同者への感謝を述べました。

    なおアロマの香りが特徴的な今回のスプレーは、「富士山の森づくり」の活動を通じ、地元である山梨県鳴沢村に立ち上がった㈱森の蒸留所、また香りに関するさまざまな取り組みを展開する lilili㈱、㈱トトラボの共同開発によって製造されたものです。

    山梨大学医学部附属病院での寄贈式の様子

    【本取り組みへの支援やスプレー購入に関するお問い合わせはこちら】↓

    オイスカ本部 啓発普及部「富士山の森づくり」担当
    TEL 03-3322-5161    e-mail fujisan@oisca.org

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    寄贈にご協力くださった皆さま
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    「富士山の森づくり」
    推進協議会メンバー有志

    ◎いすゞ自動車株式会社 ◎株式会社関電工
    ◎信濃化学工業株式会社
    ◎JCBBホールディングス株式会社
    ◎住友重機械工業株式会社
    ◎全国交通運輸産業労働者共済生活協同組合
    ◎一般社団法人山梨県森林協会
    ◎株式会社ベストワン ◎株式会社フローラ
    ◎一般財団法人山梨県森林土木コンサルタント
    ◎結束重信 ◎池田三和子 ◎今村真理子
    ◎高島陽子 ◎山形幸
    ※順不同、敬称略

    ありがとうございました!

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