1月23日、東京都港区の区立エコプラザにて「グリーンウェイブ2012」キックオフ・フォーラムが開催されました。このフォーラムは、オイスカが事務局を務める「生物多様性と子どもの森」キャンペーン実行委員会が主催し多くの団体との協働で実施したものです。行政、企業、民間団体、教育機関などから集まった約130名の参加者たちは、生物多様性の急速な損失という課題に対し、グリーンウェイブなどの取り組みを通じてどのように貢献し連携できるかについて耳を傾け、情報交換を行いました。
グリーンウェイブは、5月22日(国際生物多様性の日)を中心とした3月1日~6月15日の期間中に木を植えるなどの生物多様性に配慮した行動を起こそうというもので、国連をはじめ、日本政府(環境省・農林水産省・国土交通省)も日本国民に対し参加を呼び掛けています。今回のフォーラムでは、環境省からの「グリーンウェイブ2012」の説明とあわせ、子ども向け教材や苗木の提供といった支援ツールの紹介、さまざまな取り組みの事例発表が行われました。
オイスカも国連生物多様性条約事務局と協働し、世界中で「子供の森」計画(CFP)を通じてグリーンウェイブを実践している立場から事例発表を行い、国際連携の一つの方法としてグリーンウェイブをさらに広めていく必要性があることを主張しました。この活動を通じて子どもたちは、地球の緑化や環境保全活動に取り組むと同時に、ほかの国の自然環境の現状や保全活動に目を向けることによって世界共通のふるさとである地球のために、自分の地域でどのような活動が必要かなどを学ぶ良い機会にもなっていることなどを紹介しました。
本年6月にはブラジルで「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」が開催されます。オイスカは、持続可能な社会づくりのためにCFPなど子どもたちが参画する取り組みの必要性についてもメッセージを発信したいと考えています。それに向けて本年5月には、世界5ヵ国からCFPに参加している子どもたちの代表を日本へ招聘し、意見交換会や日本の子どもたちとグリーンウェイブの合同実施を計画しています。自然、生き物、人間が共生していくためには各地域で多種多様な取り組みが必要です。オイスカではグリーンウェイブを一つのきっかけとして、自身のふるさとに必要な行動を考え、実行できる地球規模の視野を持った子どもたちの育成に力を入れていきます。