2012年9月21日

活発化するマレーシアとの交流 マレーシア地域開発大臣が来日オイスカの取り組みを視察

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  • 浜松市で行われた懇親会で実習生を激励するアプダル大臣

     オイスカは、1966年よりマレーシア地域開発省管轄のマラ公団を通して工業研修生・技能実習生の受け入れを実施してきました。最近ではマラ公団との連携もより強まり、二国間でさまざまな活動が展開されています。

     9月21~25日、マレーシアの地域開発省ダト・スリ・シャフィ・アプダル大臣、マラ公団ダト・イブラヒム・アハマド理事長ほか同公団関係者の総勢18名が来日しました。大臣はオイスカ・マレーシア総局会長に就任後、初の来日となります。大臣ら一行は、中野良子会長との会談、 浜松市での技能実習生激励、実修生受け入れ企業との懇親会、受け入れ企業視察と、過密なスケジュールを精力的にこなし、オイスカの取り組みに対する理解を深めました。また、愛知県では、大村秀章愛知県知事、太田稔彦豊田市長、梅村憲夫市議会議長を表敬訪問し、両国のさらなる関係強化とより多くの技能実習生の受け入れを要請。現在、マレーシアからの技能実習生受け入れは浜松市のみとなっていますが、
    豊田市でも受け入れを希望する企業が出てきており、今後は人的交流の発展と受け入れ先の増加が期待されます。

    実習生受け入れ先の磐田瀝青舗材共同企業体で技能実習を視察

     一方、9月21日には、静岡県浜名商工会が「産業視察研修会」を実施し、鈴木克明会長を含む9名がマレーシアを訪問。マラ公団の投資部や起業・開発部と意見交換をしたほか、起業した技能実習生OBの企業を視察しました。この研修会は、去る7月7日にクアラルンプールで開催された「マラ公団・オイスカ・ビジネスフォーラム」を受けて企画されたものであり、今後のビジネス分野における両国の活発な連携に繋がることが見込まれます。

     また、日本の伝統芸能を通した文化交流も実現しました。首都クアラルンプール近郊のセランゴール州ブラナンに、マラ公団高等職業訓練カレッジがあります。このカレッジは、2008年に開校したマラ公団が運営する教育機関の一つで、半導体やロボット工学のプログラムを有する電子工学科の学生約300名が学んでいます。8月4日、このカレッジにオイスカを通して和太鼓が寄贈されました。学生のために和太鼓クラブを発足させたいとのことで、オイスカは和太鼓探しを依頼されていました。和太鼓は高価であり、また個人ではあまり所有することがないことからなかなか見つけられずにいましたが、 オイスカ関係者の協力を得て愛媛県の東雲神社が一台の太鼓を寄贈してくださることになり、同校に届けることができました。今後、多くの学生が和太鼓を通して日本の伝統芸能や日本への関心を高められることでしょう。

    マラ公団高等職業訓練カレッジ内にあるマラ・オイスカ日本語センターの学生たちと寄贈された和太鼓

     特に2012年は、マハティール・ビン・モハマド元首相が提言した「ルックイースト」開始30周年に当たります。東方政策により、同国と日本との人的交流が活発化し、相互理解が深まったことで強い絆が育まれました。今後も両国の交流がさまざまなレベルで発展することが期待されます。

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