2011年5月20日

東日本大震災:気仙沼市で「森のつみ木広場」実施 現地レポート①<双葉保育園>

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    広げられたつみ木に大喜び。みんなでつみ木にダイブしちゃいました
    広げられたつみ木に大喜び。みんなでつみ木にダイブしちゃいました

     「お待ちしてました~。遠くからご苦労さま!」。そう明るく出迎えてくれたのは、宮城県気仙沼市にある双葉保育園の副園長・菅野博子先生。4月、私たちが視察で突然お邪魔した時と同じ、大きな笑顔で迎えてくれました。視察の際「森のつみ木広場」の話をすると、「ぜひやっていただきたいわ。子どもたちにとって、とっても良いと思うの」と歓迎してくださいました。その場でプレゼントしたつみ木で、早速遊び出した子どもたちと交わした「また来てね!」「うん、今度はつみ木、いっぱい持って来るよ」という約束を守るため、5月20日、私たちは再び双葉保育園を訪ねました。

     1ヵ月前より少し片付いてきている街中同様、津波で浸水した園舎も少し整理されていました。準備を開始した私たちの横で、子どもたちは「つみ木楽しみ~」「早く遊びた~い」とソワソワ。大急ぎで準備をし、冒頭、同行したオイスカ・タイの春日駐在代表より、タイの子どもたちが一生懸命行ってくれた募金活動や応援のための絵を紹介して「森のつみ木広場」はスタートしました。

     参加したのは3~5歳の園児、40名弱。子どもたちは、目の前に広げられたたくさんのつみ木に大興奮。無我夢中で作品作りをしてくれました。街を作り上げてくれたみんなに「名前をつけて」とお願いすると、いろんな意見を出してくれ、最終的に決まったのは「みんなの街」。子どもたちがつけた名前が嬉しくて、ピンときた博子先生のアイデアで、みんなで「ひとりじゃないさ」という歌を合唱しました。みんなはひとりじゃないという内容の歌詞にのって、「気仙沼の街もいつかこんなステキな街に戻ってほしい。みんなで力を合わせて頑張ろうね」そんなみんなの想いが教室に溢れました。また、「森のお話」をした後には、園児みんなで「ありがとうのうた」を歌ってくれました。アットホームで温かい雰囲気に包まれたこの園では、子どもたちのとびっきりの笑顔にスタッフ全員が元気をもらいました。

     ここに通う園児たちの中にも、震災の影響でまだ登園でずにいる子がいると言います。「次はぜひ親子でつみ木をやりたいわね……園児のお父さんやお母さんも含めて、安心して園に来てもらうきっかけにできればと思うの」「ぜひやりましょう!」。博子先生と交わした新たな「約束」を守りたい。「また来てね~!!」と私たちが乗った車が見えなくなるまで、小さな手を大きくブンブン振って見送ってくれた子どもたちの笑顔にまた会いにいきたい。そう思っています。

    (報告:本部啓発普及部 石原真弓)

    最後に全員で記念撮影。タイの子どもたちが描いてくれた絵も後ろに飾ってもらいました
    最後に全員で記念撮影。タイの子どもたちが描いてくれた絵も後ろに飾ってもらいました
    オイスカの協働企業、カラーズ(株)が提供してくれたハンドソープやサニタリージェルをプレゼント。早速使った子どもたちは「いいにお~い」と、また笑顔に
    オイスカの協働企業、カラーズ(株)が提供してくれたハンドソープやサニタリージェルをプレゼント。早速使った子どもたちは「いいにお~い」と、また笑顔に
    「業者が流されてしまって、画材がないの」という博子先生(左)の声にお応えして、つみ木のボランティアでともに現地を訪れたオイスカ首都圏支部賛助会員で元幼稚園教諭の西湖氏のアドバイスを元に、保育園で多用する絵具や画用紙などをプレゼント。両手を上げて、大喜びしてくださいました
    「業者が流されてしまって、画材がないの」という博子先生(左)の声にお応えして、つみ木のボランティアでともに現地を訪れたオイスカ会員で元幼稚園教諭の西湖氏のアドバイスを元に、保育園で多用する絵具や画用紙などをプレゼント。両手を上げて、大喜びしてくださいました
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