2009年6月1日

インドネシア・アチェ州 アジア開発銀行貧困削減日本基金 プロジェクトを実施中

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    女性の自立促進のための会合

    2004年12月、インドネシア・スマトラをはじめ、アジアの多くの沿岸地域を襲った地震による津波は、震源地に近いアチェ州の沿岸部に特に大きな傷跡を残しました。少なくとも12万 6000人の人々が一瞬にして亡くなり、9万4000人以上が行方不明、41万人以上が家屋・財産を失いました。幸い生き残った人々も、それまで細々と行ってきた漁業、養殖、農業などの生計の術を失い、政府や国際機関、NGOが緊急援助、インフラの再整備、生産手段の復興を行ってきました。

    オイスカがアジア開発銀行(ADB)の貧困削減日本基金(JFPR)を活用して、この地域の持続可能な開発のための支援活動に取り組むため準備を始めたのは翌05年4月でした。研修生の育成とその人材活用を通した、着実な開発援助を行ってきたオイスカは、このプロジェクトにも同じ考え方で取り組んでいます。被災者が依頼心を増幅することなく、自らの足でしっかり立つ、そして内発的なコミュニティ開発力を育成することを目指して、「住民の能力開発」、「持続可能な生計普及」、「地域の自然資源の持続可能な運営管理」を3つの柱としています。

    住民の能力開発では、基本的な部分の知識や、熟練技術の獲得を目指し、住民が自らの足でしっかり立とうとする意識を持つことを主眼としています。そのために、村の若者の中から将来リーダーになり得る20名を選び、インドネシア・OB会研修センター(西ジャワ・スカブミ)で3ヵ月間の研修を行いました。

    また、地域の女性たちに対しては、自立促進のための基本的な知識・技術を講習し、広い視野を持つように指導します。その上で、少しでも生計を豊かにする、女性中心の開発・能力向上を目指した活動を実践します。家での女性の役割は大きなものです。教育、栄養、衛生、家計などの問題は、女性が意識を高め、技術を持ち、実行力をつけることで大きな成果を上げることができます。そのための研修、あるいは能力開発を企図した生産活動│裏庭に菜園を作り、自家生産・消費する村ぐるみの運動等│、料理・お菓子作りの講習会、女性同士の話し合いの場づくりなどの小プロジェクトを各地で進めることを目指しています。

    持続可能な生計では、生産技術、品質管理、生産量の確保をもとに、いかにマーケットにおいて競争力を持つ製品を送り出すかを検討し、それを地域に根付かせることを目標としています。これには、先に述べた能力開発が前提となっています。その上で、地域とマーケットを結ぶ策を積極的に考え、どのような製品が売れるか、さまざまな条件をクリアする地域の力、心構えをどのように作っていくかなどが課題です。

    また、住民による地域の自然資源の持続可能な運営管理は、人々の生計向上・発展のために必須の基盤であるという考えから、ここでも人々が意識を高め、必要な技術を習得するとともに、地域住民が協力して参加することを中心課題として考えています。マングローブ、サンゴ礁、漁場などをきちんと管理することによって、永続的にその恵みを受けることができます。本プロジェクトは、これらのことを理解してもらうための講習、グループづくり、その強化、また外からの継続的な支援をいかに確保していくかを中心課題として進行中です。

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