2014年3月8日

インドネシア「子供の森」計画 海辺の村でエコキャンプを開催 マングローブが育む自然の豊かさを学ぶ

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    「ふるさとを守るために何ができるか」との問いに
    子どもたちからは積極的な意見が

    3月8・9日、インドネシアのドゥマック県サユン郡ベドノ村で、同県を中心に「子供の森」計画(以下、CFP)に参加する7校220名の児童・生徒を対象としたエコキャンプが開催されました。テーマは「私たちの環境を守ろう」です。同村は、エビ養殖池の乱開発によるマングローブの伐採や、湾岸工事による潮の流れの変化などで海岸線が浸食されてきており、村全体が水没の危機にさらされています。エコキャンプ会場となったベドノ第一小学校も海水が敷地内に流入する被害が増え、水が引いた後には大量のゴミが堆積するといった問題を抱えています。そういった背景から、今回のプログラムには地域が抱える環境問題やその原因を学び、ふるさとを守る気持ちを共有できるよう働き掛ける内容が盛り込まれました。 当日は開催地のドゥマックに加え、スカブミ、カランガニアル、パティ、ジュパラの各県からCFPコーディネーターが応援に駆け付け活動をサポート。地球温暖化などの環境問題のほか、山と海のつながり、そして豊かな海と暮らしを守るマングローブの役割について講義を実施しました。セミナーの後は戸外に出て、マングローブの根元や海辺に棲む動植物を探すフィールドビンゴに熱中するなど、学校や学年を超えて交流を楽しみながらふるさとの豊かな自然を再発見する機会となりました。 キャンプ中は校庭にたまったゴミを自主的に拾い分別をする姿も見られました。講義や自然観察を通し環境問題を肌で感じ、解決に向けて何ができるのかを考え始めた子どもたちからは、「海も森も友達。かけがえのない友達を守るために、マングローブを大切に育てたい」「ずっと自分たちのふるさとで暮らせるように、みんなと一緒にCFP活動を続けたい」といった声が聞かれました。

    gomi
    海から流入したゴミは水分を多く含み処理も難しい

     

    ふるさとへの想いを一つにした子どもたちが、今後、主体的に活動に参加していくことが期待されます。 インドネシアのCFPでは、エコキャンプをはじめ、地域の特性を活かしたプログラムを各地で展開しています。人口の増加や工業化に伴い、森林伐採やゴミの廃棄など環境問題が深刻化する同国において、CFPの需要は年々増加しています。

    bingo
    マングローブの根元にいる魚やカニを観察中

     

    それらの活動をさらに推進するため、現在インドネシア・OB会研修センターで実施されている女性生活改善プロジェクトと連携し、CFP支援のためのグッズの開発が進められています。日本で紹介される予定もあり、今後の展開に注目が集まっています。

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