オイスカが2008年より参画している“グリーンウェイブ”は、国連生物多様性条約事務局(SCBD)が進める取り組みで、5月22日の「国際生物多様性の日」の前後に世界中で行われています。オイスカも「子供の森」計画(以下、CFP)参加校を中心に、国内外で多くの参加を得てさまざまな活動を実施しました。
インドネシアのCFP参加校では、今年25周年を迎えるのを機に新たに制作されたCFPのロゴマークが披露され、植林活動の現場に掲げられまし。ロゴには〝水と緑と未来を守る?という思いが込められていることから、「私たちが木を植えることで水が守られ、生き物も守られ、豊かな未来をつくることができる」と、CFPの取り組みへのさらなる意欲を示す様子が見られました。
グリーンウェイブに参画し3年目を迎えた香港では、「花草樹木」広東語で〝自然と調和しよう!?をスローガンに29の学校と10の団体が植林などを行いました。参加団体、人数は年々増えており、現地での関心の高さがうかがえます。オイスカ香港日本語幼稚園でも、園庭にひまわりや朝顔、枝豆といった野菜を植えました。子どもたちが水を与え生育を観察するなど、緑の大切さと自然と人との関わりについて学ぶ機会となっています。また、オイスカ香港の呼びかけによりマカオでも新たに活動がスタートしました。「自然を愛し、すべての生命を生かし育てよう!」をコンセプトに開催されたイベントでは、環境に関するクイズや塗り絵、野菜の苗の定植などが行われ、親子連れや学生らが楽しみながら環境への理解を深めました。
日本国内でも緑化やそのための啓発活動が各地で進められました。広島県支部は5月28日に「オイスカの森in広島| 憩いの空間づくり」を開催、30名の参加者らにより在来種である山桜が記念植樹されたほか、下刈りや間伐なども行われました。また6月4日には、10年目を迎えた「富士山の森づくり」の現場でオイスカ会員や支援企業の社員、在京の大使館関係者ら合わせて177名が440本の苗木を植栽。シカなどの獣害から苗木を守るためのネットの取り付け作業にも汗を流しました。同日、北海道支部が主催した里山保全活動には54名が参加。作業の技術指導に当たった北海道森林ボランティア協会のメンバーによる講義では、「森林面積の国別世界一は国土の74%が森のフィンランドであり、同国とほぼ同じ森林率を誇るのが北海道」といった説明に参加者からは感嘆の声が上がりました。
オイスカは10年よりSCBDと基本協約を結びグリーンウェイブの推進に力を入れており、特に子どもたちへの環境教育を伴う活動に対し、高い評価を得ています。グリーンウェイブに参加した学校や団体には今年もSCBDのブラウリオ・ディアス事務局長とオイスカが共同で発行する参加証が贈られる予定です。