10月11・12日、熊本市の国際交流会館において、オイスカ・インターナショナルの国際理事会が行われました。本年設立10周年を迎えた熊本県推進協議会(丸本文紀会長)の尽力により、同県での開催が実現したものです。理事会の冒頭、蒲島郁夫熊本県知事は13ヵ国・地域から出席した50名の理事や代表を歓迎の言葉で迎え、「この開催を熊本県とアジア太平洋諸国との関係強化につながる機会としたい」と挨拶しました。理事会では、社会のとりまく環境が変化する中で、創立から50余年を迎えたオイスカがその理念を広く世界に普及し各国で活動を推進していくための方策や、各総局の機能強化などについて活発に議論が交わされました。特に、共通の問題でもある財政基盤強化に向け、具体的な取り組みについて協議するための財務委員会設置が提案され、満場一致で承認を得られたことは本理事会での大きな成果といえます。
また、熊本県推進協議会が組織し、女性のネットワークづくりなど地域で活躍する「火の国わくわくなでしこ隊」の吉田しのぶ隊長が「アジアの女性のネットワークと力を結集し活動を盛り上げましょう!」と力強く呼び掛けると、参加者が大きな拍手で賛意を示す場面もありました。
2011年、熊本市はアジア初、世界で一千番目のフェアトレード・シティに認定されています。
14年3月に「第8回フェアトレードタウン国際会議」の地元開催が決まっていることから、
理事会では、フェアトレード・シティくまもと推進委員会の明石祥子代表から、各総局との連携による具体的な活動の構築に向けた提案がなされました。
インドやカンボジアの出席者はフェアトレード商品のサンプルを持参し、関係者らにアピールするなど、今後の活動につながる積極的な姿勢も見られました。
11日には、熊本県推進協議会10周年記念のレセプションを開催。九州地区を中心に220名の支援者や会員が集まり、華やかな祝賀の場となりました。同協議会の山田浩之事務局長は「記念すべき年に世界から関係者を招き、国際理事会を開催できたことに感謝し、今後のステップにつなげていきたい」と述べました。同協議会は、企業と個人が一体となり、地元の経済、産業の振興に寄与しながらユニークな発想でオイスカ活動を展開しています。この理事会でも発揮された調整力を活かし、今後も各総局とのネットワークを構築し、国際協力活動に貢献することが期待されます。