ラバウル・エコテック研修センターが建つパプアニューギニアの東ニューブリテン州が、9月7日、同センターへの支援内容を定めた協約の更 新を行いました。同州からの協力は1987年に始まり、現在に至っています。このたびの更新では支援金額が前回より倍増し、また、州内に住む農民への農業研修に限定されていた支援が、環境保全に関する研修などの支援にも認められるようになりました。さらに、カカオを原料とするチョコレート製造の支援も盛り込まれました。パプアニューギニアはカカオの産地でありながら、その最終製品であり付加価値の高いチョコレートの製造工場がないため、原料をニュージーランドなどに輸出するほかありませんでした。チョコレート製造開発のノウハウと実績があるオイスカへの、期待の表れといえます。
同国は現在、経済が活況を見せていますが、鉱山開発や森林伐採など資源の切り売りによるもので、将来にわたり継続するものではありません。オイスカが行っているのは、その対極にある、持続的かつ住民にその益が行き渡ることを目的とした産業振興です。そういった長年の活動に対する州政府の理解の深まりが、支援増大へとつながりました。