3月23日、台湾の台北市立福安国民中学校において、台湾で初めての「子供の森」計画(以下、CFP)が実施されました。
オイスカ・中華民国総会では、2011年のオイスカ創立50周年およびCFP20周年に当たり発信された中野良子総裁の「これからの時代に、さらなる展開を!」というメッセージを踏まえ、台湾でも“新たな一歩”としてCFPを実施するため各方面に協力を要請していました。その第一号となった福安国民中学校は生徒数は152名と小規模ですが、約2・5haの広大な敷地を有し、国際数学能力検定では団体で優秀賞を獲得するなど台湾では知られている学校です。環境教育にも力を入れており、また、昨年6月に環境教育法が施行され、高級中学(日本の高等学校に相当)以下の学校で毎年4時間以上の環境教育を教職員および学生に行うと定められたことから、CFPはまさに「保護環境・珍愛地球(環境を保護し地球を大切に)」の行動に合致すると、学校を挙げて取り組むことになりました。
セレモニーには全校生徒と教職員、中華民国総会役員など230名が参加し、同校の施ユ旭校長より、CFP活動を行うことの意義が説明されました。校庭では生徒らの手により台湾光ロウ樹(シマトネリコ)など約50本が植えられたほか、祝いの獅子舞や太鼓も披露されました。日本からは、オイスカ・インターナショナルの中野利弘副総裁が訪台。中野副総裁は「CFPに取り組む国と地域は台湾で29となった。福安国民中学校の参加は世界のオイスカ組織、CFP参加校に発信され、絆はますます強く深くなった」と述べました。中華民国総会の陳烱松理事長からは「『子供の森』計画は植樹を通し、未来を担う世代に生命の尊さと地球環境保全の重要性を認識してもらう活動でもある。福安国民中学校を第一号と認証し、台湾でCFPをスタートさせられたことに大きな意義を感じる。“樹人・樹木・植愛心”のキャッチフレーズの下、その活動を台湾全土に展開していこう」と力強い挨拶がなされました。
中華民国総会は政府が定めた“植林デー”(3月12日)の関連行事にも参加しています。本年は同10日、台北市政府主催のイベントに多くの市民、民間団体、企業などに並び同会の役員や会員約50名が参加、その存在を大いに示しました。また、CFP実施に先立ち理監事会を開催。同会は13年に設立40周年を迎えることから記念行事を行うことを決定し、日本からも多くの参加を歓迎する旨が中野副総裁に託されました。
さまざまな機会を通してオイスカの活動を広め、今後、台湾でもより多くの学校でCFPが実施されること、そして、日本と台湾の近くて親しい関係がますます深まることが期待されます。