2011年11月25日

バングラデシュ研修センター設立30周年 日本から訪問団が訪れ共に今日を祝う

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    センターで行われた記念式典。祝福のメッセージが多く寄せられた
    センターで行われた記念式典。祝福のメッセージが多く寄せられた

     2011年11月25日、首都ダッカ近郊にあるバングラデシュ研修センターで、センター設立30周年およびオイスカ創立50周年の記念式典が開催されました。 

     30年前のセンター開所の際には、周辺住民だけではなく、遠く日本からも多くのオイスカ会員が駆け付け、センター建設のために汗を流しました。今回も、オイスカ・インターナショナルから中野良子総裁、中野悦子副総裁、 永石安明事務局長が、また、 東京都瑞穂町、首都圏支部、長野県支部から合わせて15名の日本人訪問団が参加。佐渡島志郎駐バングラデシュ日本国大使と同国環境大臣も臨席しおごそかに式は進行、現地総局のメンバーや研修生OBも訪れ、センター設立時を思わせるものとなりました。佐渡島大使は式典後、すでに現地政府に移管されている女性研修センターも含め、オイスカが実施する人材育成の現場を視察しました。 

    訪問団に田んぼを披露するアザット氏
    訪問団に田んぼを披露するアザット氏

     日本からの訪問団メンバーは、22~25日のバングラデシュ滞在中「子供の森」計画の参加校4校を訪れ、大歓迎を受けました。ダッカ北部に位置するナトール県では、中部日本研修センターで学んだ研修生OBアザット氏(93~94年訪日)、アサット氏(82~83年訪日)、シャジュ氏(84~85年訪日)らの農場も訪問。それぞれ近隣に農場を構え、お互いに協力しながら有機農業を実践しています。主に稲作を行い、2・4haの田んぼから昨年は20tほどの籾米の収穫がありました。ニンニクやトマトなど野菜も栽培しています。 

     すくすくと育った畑を前に、三氏は訪問団やバングラデシュ研修センターの安部雅之駐在代表代行、岡村郁男技術顧問に向かい「見てください。これが私の農場です。私がつくった堆肥です」と説明。その姿からは、誇りを持って真剣に仕事に取り組んでいる様子がうかがえました。オイスカ・バングラデシュが過去30年間積み重ねてきた活動が、大きく実を結んだと言えるでしょう。 

     近年はバングラデシュでも都市化が進み、農村部の人口は減りつつあるとのことですが、それでも農業に従事する割合は人口の60%を占めています。そういった状況の中で、農業分野のリーダーを育てるオイスカの役割は非常に重要です。また、国際機関やNGOの活動が広がりを見せつつある同国において、長きにわたり活動を続けるオイスカに注目が集まり、期待も高まっています。今後もセンターを中心に、スタッフ、研修生OB、日本の支援者と手を携え地道に活動を進めるとともに、その活動の輪が広がっていくことが期待されます。

    「子供の森」計画参加校で子どもたちから大歓迎を受ける訪問団
    「子供の森」計画参加校で子どもたちから大歓迎を受ける訪問団
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