2009年11月15日、マレーシアのクアラルンプールにて、マラ公団との研修生受け入れに関する協約延長の調印式が行われ、オイスカからは永石安明事務局長が出席しました。今回、協約が5年延長されたことにより、今後も引き続き工業研修生を日本に受け入れることになりました。マラ公団は、1966年に設立されたマレー系国民の経済開発への参加を支援する政府機関で、1967年に初めてマラ公団から工業研修生を受け入れて以来、オイスカとマラ公団は40年以上の長い関係が続いています。
今回、この調印式に合わせてオイスカ・マレーシア総局の年次総会が開催され、これに前農業副大臣ダトー・シャリフ第一副会長をはじめ、オイスカ・サバ支局ハジ・ウジャン副会長を含め50数名が参加。また、調印式の後、研修生OB会の総会も行われました。初期の研修生OBがすでに60代、最近の研修生OBは20代と年代に開きはありますが、同じオイスカのOB同士、いろいろな情報を交換し、豊富な人生経験を持つ初期のOBが若いOBたちに指導する場面も見られ、終始和やかな雰囲気で行われました。また、この総会の中で、今後、このOB会を正式にマレーシア政府にNGOとして登録することが確認されました。
翌16日、永石事務局長は、パハン州クアンタンにいる研修生OB(元マラ公団研修生)2名を訪ねました。一人目はパームオイルの製油機械の部品を製造する会社を経営するザムリ・ハサン氏です。彼はマラ公団の融資を受けながら、国営の石油会社が製油した後のパームからオイルを再搾油して製油する事業も行っており、将来が有望視されている起業家です。もう一人は自動車の整備工場を営むロスラン・ジャック氏。彼はオイスカ四国研修センターの研修生OBで、トヨタの車両整備を専門とする工場を経営しています。総局はこのように活躍する研修生OBたちと総局との連携を強化させるために、オイスカ・ビジネスセンターを立ち上げており、今後このネットワークを拡充させていくことを目指しています。