7月15日、空軍から飛行機を借り、中国・内モンゴル自治区において飛行機播種を実施しました。当初、7月14日に予定していましたが、強風で1日延びてしまい、翌15日の実施となりました。
前日に、現地のポイントに旗を立てて飛行機から播種地点が見えるよう準備。当日朝は、5時半にセンターを出て、6時半から現場で待機していたところ、7時過ぎに飛行機がやって来ました。
今回は、ねずみが食べてしまわないようにコーティングが施された、白沙蒿(Artemisia sphaerocephala)、花棒 (Hedysarum scoparium Fisch..etMey.)、沙拐(Callionum mongolicum)の3種類の種子のほか、砂丘に種子が埋まりすぎるのを防ぐ効果が期待できる、紙袋入り種子を使っての播種実験を実施しました。
30分であっという間に73haに亘り、550kgの種子を播種。人が植えたらどのくらいかかるのでしょうか。1年間に約1000K㎡という当地の砂漠化の速度を考えると有効な手段であることは間違いありません。
しかし、こうして機械を利用して緑化を進めると、住民らが環境保全活動に参加できないため、環境に対する意識を高める事が難しく、住民らの収入の向上にも結びつきません。飛行機播種による緑化に、どのように住民参加型のプロジェクトを組み合わせていくかが今後の鍵になります。