2018年4月4日

インドネシアで各種プロジェクトが順調に進捗 N連プロジェクトの集大成として一大イベント開催 「緑の募金」支援による緑化拠点の学校整備も

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  •   1月7〜16日、食品加工専門家の福本加代子氏がインドネシアを訪問し、2015年3月から外務省のNGO連携無償資金協力を受けて実施してきた「主婦の能力強化を通した地域の生活改善と生計向上支援事業」(以下、N連プロジェクト)の終了を前に、4回目となる指導を行いました。

    グループごとに生産物を販売
    グループごとに生産物を販売

      同氏の来訪に合わせ、スカブミ研修センター(以下、センター)では、13日にオイスカ・フェスティバルを開催。これは、N連プロジェクトでセンターの入り口に開設した直売所の販売促進を主目的としたもので、地元自治体の関係者、地域住民など2550名が参加しました。
      直売所の運営母体は、先行事業である「味の素『食と健康』国際協力支援プログラム」(11〜13年)で発足した協同組合WOMANが担っており、N連プロジェクトの受益者である女性たちも、村で生産した野菜やそれを加工した食品などを販売できるよう、組合メンバーとなっています。
      当日は、WOMANのメンバーらで構成される21の班が出店し、それぞれ軽食や加工食品を販売。また福本氏によるパンづくり講習、N連プロジェクトの短期訪日研修に参加した女性グループによる日本食のデモンストレーションなど、食に関するプログラムのほか、「子供の森」計画(以下、CFP)参加校の子どもたちを対象に実施された塗り絵コンテストも盛況でした。出店した女性グループは、「自分たちの生産物を紹介するよい機会となった」「顧客のニーズに合わせて商品を開発する重要性を学べた」などと話し、次年度以降もこのような場を設けてほしいと希望する声も聞かれました。N連プロジェクトの集大成となる行事となり、終了後、WOMAN直売所の日々の売り上げも増加傾向にあり、販売促進につながっています。

    着物の着付けをして写真撮影をするコーナーも大人気。 日本で着付けを学んだ研修生OBが担当した
    着物の着付けをして写真撮影をするコーナーも大人気。
    日本で着付けを学んだ研修生OBが担当した
    完成した校舎の前で記念撮影
    完成した校舎の前で記念撮影

      また、同国では各種緑化活動が全土で展開されており、CFPやマングローブ植林などが順調に進捗しています。東ジャワ州のマドゥラ島では、14年より国土緑化推進機構の「緑の募金」支援によるCFPを展開しています。17年からは活動を地域に広げ、住民を巻き込んだ森づくりを行っています。そして、リヤドゥルウルム・イスラム小学校において、半壊して危険な状況にあった校舎を補修。活動の要である学校の設備を整えることで、地域の環境教育の拡充を図りました。

     

      2月10・11日には、同機構の梶谷辰哉専務理事一行が現地を視察、校舎完成式にも参加しました。式典で同校の校長は、「木陰一つなかった校庭に木々が育ち、吹き抜ける風が涼しく感じられるようになり、果実は子どもたちのおやつにもなっている」と支援に感謝の意を述べました。子どもたちが安心して学べる新たな学び舎が〝ふるさとの森づくり〞の拠点となり、緑化活動がさらに地域へと広がっていきます。

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